| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

新オズのブリキの樵

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第十幕その九

「剣闘士にはならないである」
「そうなんだね」
「軍人として戦うである」
「コロシアムでも」
「そうするである」
「じゃあ今度してみる?」
 臆病ライオンはそれならと提案しました。
「熊センタ―のコロシアムでね」
「そうであるな、大会に参加してみるである」
「それじゃあね」
「貴殿は参加しないであるな」
 王様は臆病ライオンに彼自身はと尋ねました。
「そうであるな」
「うん、僕はスポーツは好きだけれど」
 それでもとです、臆病ライオンは答えました。
「格闘技とか戦いはね」
「好まないであるな」
「必要な時、皆を守る時に戦うけれど」
 そうするけれど、というのです。
「普段はね」
「戦わないであるな」
「競技でもね」
「そうした考えであるな」
「昔からね」
「臆病ライオンさんは争いを好まないからね」
 ラベンダー熊はそれがどうしてかわかってます、オズの国でそのことはとても有名なことの一つだからです。
「だからだね」
「うん、そうしたことはね」
「本当に性に合わないね」
「優しく平和でいられたら」
 そうであるならというのです。
「僕はね」
「それでいいね」
「そうだよ」
 実際にというのです。
「スポーツ自体を楽しむよ」
「これからもだね」
「そうしていくよ」
「無闇に争いや血生臭いものを望むことはオズの国にはないしね」 
 カエルマンも言いました。
「臆病ライオン氏のその考えは正しいよ」
「そうですね」
 クッキーもまさにと頷きました。
「そうした考えはです」
「あるべきじゃないね」
「外の世界でもそうですね」
「剣闘士の人達が実際にはそうは死なされなかったこともね」
「いいことで」
「オズの世界でも臆病ライオン氏の様な考えもね」
 競技でも戦うことは好まないというそれもというのです。
「あっていいよ、勿論スポーツだから格闘技をやってもね」
「いいことですね」
「そう思うよ、ボクシングやフェシングもね」
「楽しんでいいですね」
「そうだよ、スポーツマンシップとルールを守って」
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「楽しむことですね」
「大事なのはね」 
 それはといいますと。
「スポーツマンシップとルールを守る」
「その二つですね」
「アイドルの応援もね」
 こちらもというのです。
「ちゃんとマナーを守ってね」
「応援することですね」
「そうだよ」
 まさにというのです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧