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真剣で軍人に恋しなさい!

作者:風薙
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『初対面と司桐の過去』

 
前書き
前回まての話ーー

英雄に万年筆をあげたら、喜ばれました。以上 

 
「いやコレ、ファッションだからね! 決してハゲな訳じゃないからね!」

「ツンデレならキモいよ~?」

「朝礼で百代さんにシメられていた方ですね。初めまして、葵冬馬と言います」

「ああどうも、F組在籍の鷹槻司桐だ。ま、宜しくな」

ユキとハゲのやり取りを横目に、冬馬と手を交わす

「しかし、貴方がユキの言っていた鷹槻司桐ですか・・・」

ん? そこで何故俺の名とユキが出てくるんだ?

「あぁ、いえ、貴方が来る前にユキがよく話していたものですからね・・・そう言えばそうと、司桐さんは過去に英雄と何かあったのですか?」

あー、まぁ、話していいかもな・・・

「アイツと知り合ったのは数年前、とあるパーティでのことだったーー」


数年前ーー

俺は招待され、そのパーティに来ているーーと言う程で来ていた。本来の目的は、九鬼英雄の護衛の任務で俺一人で行っていた。

パーティは何事も無く無事成功し、任務も終わりを迎えるーー筈だった

ドガァンッ!!

激しい爆発と共に、壁の残骸や火の粉が飛び散る

俺はすぐさま電鍵を隠し持ち、モールス信号を開始する

・・・ーーー・・・

取り合えず、これで軍は動くはずだ・・・とりあえず、市民の避難を!

「皆の者! 我先へ行こうとするな! 落ち着いて行動しつつ避難をしろ!」

俺が言う事を代弁してくれたのは、以外にも以外の九鬼英雄だった・・・九鬼を見くびってたな
普通のお偉い方なら招待客を差し置き、我先へ逃げる者だと思っていたが九鬼英雄は違っていた
招待客の避難を第一とし、避難誘導をしていた

「そこの男!早く避難しろ!」

「いや、避難誘導を手伝わせてくれ」

俺の言葉を聞いた時、英雄は一瞬驚いた表情をしたが直ぐに活動へもどった

そんな所にーー

ズガガガガッ!!・・・カランカラン

銃声と空薬莢が落ちる音が、一瞬にして静寂と化した会場に響きわたる

「全員手を上げろ! この会場は我々が占拠した!!」

突然のテロリスト襲来だった。

再びモールス信号を本部に送り、要請する

敵は見た限りでは7、8人・・・武装はSMGとHGが4、5人、SGとARが2、3人・・・テロにしちゃあ、大袈裟過ぎやしないか?
しかも、女性の傭兵らしき人負傷してるし・・・ハァ・・・

客は殆ど待避させた・・・残っているのは俺と九鬼英雄と女傭兵の三人・・・

「どんな無理ゲーだよっ!」

閃光手榴弾(フラッシュバン)のピンを抜き、相手に向かって投擲すると同時に身近にあったテーブルを倒し、簡易バリケードを作る

「二人とも、こっちだ!!」

俺の呼びかけに反応した二人は、姿勢を低くしつつコチラへ来た

「・・・貴様、何者だ?

「ドイツ軍の鷹槻 司桐です。揚羽様の依頼でここに居ます」

「姉上からだと?・・・司桐と言ったな。貴様は姉上のーー」

ズガンッ!

銃声の後にポンプアクション特有の薬莢の排出音が聞こえる・・・ショットガンか・・・

「九鬼様、これをその女性にコレを注射し、傷口に包帯を巻いてください」

ポケットの内側から取り出したのは『アドナ』と言う止血剤と少し厚手の包帯を英雄に渡す

「お前はどうするのだ!?」

「当然、鼠の排除ですよっ!」

二つ目の閃光手榴弾を投擲し、懐から『ベレッタPx4』と『グロック17』を抜き、駆ける

ズガンッ!

まず一人、近距離shoulder shot

「んの野郎がああぁぁっ!!」

視界が回復せず躍起になったのか、アサルトライフルを乱射するがーー

「判断ミス」

ズガガンッ!!

相手の後ろを取るように飛び上がり、両肩に発砲し、無力化
まず二人・・・後は5、6人

「ARは一人、SMGとHGは変わらず5人・・・クッ」

カバーポイントから僅かでも顔を出せば、鉛弾が撃ち込まれる・・・おお怖っ!

「最後のフラッシュバンだが、惜しんでられねぇなっと!」

最後の閃光を投げ、視覚、聴覚を一時的に奪い・・・一気に駆ける

一人目、顔面に肘打ちをし背負い投げ・・・二人目、鳩尾に膝蹴りを重く打ち込み、ダウン・・・三人目、首筋を銃把(グリップ)で強く叩く
四人目、スリーパーホールドで気絶・・・ラスト5人目、

「さあどうする? アンタらのお仲間は新兵以下・・・死ぬか?」

額にグロック17を突きつけ問う

「聞いてねぇぞ・・・アンタみたいな凄腕がいるなんてよ」

そりゃそうだ。軍認証の揚羽さんからの依頼だもの

その時、ヘリのメインローターが大きくなっているのを感じたと同時にーー

「司桐っ! 大丈夫でしたか!?」

心配そうな声を掛けてきたのは、同じドイツ軍のマルギッテ・エーベルバッハだった

「ああ。それより救護班、負傷者一名居るからな! ほかの班は周辺、会場の見回りをしとけ! 護衛対象は無事だ、目的地までの護衛は頼むぞ」

こうして、九鬼英雄の護衛任務は幕を閉じた



「とまぁ、中途半端で大体な話だが・・・ま、そんなこんなな訳ですわ」

「英雄と貴方にそんな事が・・・」

「あ、この事は他言に無用で頼むぞ?」

「えぇ、口は堅いと自負してますからね」

「司桐~帰ろうよ~」

「ああ、んじゃ帰るか・・・んじゃな」

「じゃ~ね~、冬馬に準?」

「ええ、また明日」

「何で俺だけ疑問系!?」

予想以上の道草を食いつつ、帰路についた 
 

 
後書き
モールス信号は『ダブルフェイス~偽装警察官~』から頂きました。
あんな単純な音で状況を伝える技術は、凄いと思いましたね・・・

一応、次回から銃を出しますが、色々おかしな所があると思いますが、なま暖かい目で見てください


2/25 修正 
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