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八条学園騒動記

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第七百九十九話 藤を見てその二

「そうなのね」
「そう、次から次にね」
「詠えるのね」
「歌心があるっていうか」
 彰子は考える顔で話した。
「和歌の神様が下りている」
「そうなのね」
「そうした人なのかも知れないわ」
「和歌の神様ね」 
 七美はそう聞いてこう言った。
「一体どんな神様かしら」
「天神様じゃないかしら」 
 少し考えてからだ、彰子は七美に答えた。
「和歌の神様ってなると」
「菅原道真さんね」
「あの人学問の神様だけれど」
 この時代でもそうだとされている、ただし怨霊としても恐れられていることもまたこの時代でも同じである。
「和歌もね」
「有名な人よね」
「だからね」
 そうであるからだというのだ。
「和歌の神様っていうと」
「あの人ね」
「そうじゃないかしら」
 こう言うのだった。
「そうなると」
「あの人ね」
「そしてね」
 さらに言うのだった。
「他にもね」
「いそうなのね」
「和歌の神様ってね」
「日本って神様多いしね」
 七美も日本人なのでこのことはよく知っている。
「八百万じゃきかない位にね」
「ええ、物凄く多いから」
「和歌の神様もなのね」
「どれだけおられるか」
 それこそというのだ。
「わからないわね」
「万葉集の頃からあるしね」
「ええ、それで他にもね」
 菅原道真以外にもというのだ。
「大伴家持さんとか」
「万葉集の」
「山上憶良さんもね」
「万葉集っていうと」
「それで六歌仙もいるし」
 古今和歌集での有名な歌人達である。
「小野小町さんとかね」
「凄い美人だったっていう」
「あの人もいてね」
「本当に多いわね」
「藤原野定家さんもね」
「新古今和歌集の」
「本当に和歌の神様っていっても」
「多いかも知れないわね」
「ええ」
 そうだというのだ。
「考えてみたら」
「そうなるわね」
「そしてね」 
 それにというのだった。
「そうした和歌の神様が下りて」
「どなたかが」
「そうしてね」
「和歌をどんどん詠えるのね」
「そうじゃないかしら」
「そうなれたら」
 七美は彰子のわをここまで聞いて言った。 
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