金木犀の許嫁
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第六十四話 両親が戻ってその二
「本当にです」
「ここでお別れするのが残念だね」
「そうです」
「けれど安心していいよ」
佐京は残念がる妹に話した。
「これからは定期的にこっちに来るから」
「それで豊さんにもお会い出来ますね」
「そしてね」
そうであってというのだ。
「彼も来てくれるから」
「神戸に」
「定期的にね」
彼もというのだ。
「これからはね」
「だからですね」
「寂しくないよ、そして大学はね」
「そちらはですか」
「彼お坊さんになるね」
「はい」
白華は即座に答えた。
「お寺を継いで」
「俺達が今いるね」
「そうなります」
「お寺を継ぐなら」
それならというのだ。
「僧侶の資格が必要だよ」
「大学で勉強して」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「それで八条大学は宗教学部もあって」
「その資格が取れますね」
「それぞれの宗派のそれが取れて」
それでというのだ。
「このお寺の宗派もだから」
「じゃあ」
「実際に八条大学への進学も考えているそうだよ」
「そうですか」
「だからね」
それでというのだ。
「大学生になったら」
「いつも会えますね」
「それで白華も奥さんになるなら」
お寺のというのだ。
「お坊さんの資格もね」
「必要ですね」
「あった方がいいよね」
「そうですね」
白華も確かにと頷いた。
「そうした資格はです」
「そうだね」
「はい、天理教はそうですね」
「そう、あの宗教はね」
まさにというのだ。
「ご主人が教会長さんでね」
「教会長さんの資格を持っていて」
「奥さんもね」
「持っていますね」
「夫婦揃っての宗教でね」
そうであってというのだ。
「ご主人も奥さんもね」
「資格を持っていますね」
「その為の講習を受けてね」
教会長の資格を得る為のというのだ。
「ならせてもらうよ」
「そうですね」
「それでね」
佐京は白華に話を続けた、天理教のことを入れたがやはりお寺即ち仏教のことを念頭に置いて話していく。
「お寺もね」
「同じですね」
「今はね」
「奥さんがおられるなら」
「その奥さんもね」
「お寺のことを知らないと駄目ですね」
「夫婦揃っては」
それはというのだ。
ページ上へ戻る