新オズのブリキの樵
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第八幕その六
そのお話についてです、樵はかかしに言いました。
「トランプどうかな」
「室内で遊ぶんだね」
「うん、若しくはボードゲームでね」
「遊ぶんだね」
「お部屋の中で遊んでもいいね」
「そちらもとても楽しいよ」
「だからね」
そうだからだというのです。
「これからはね」
「お部屋の中で遊ぶんだね」
「トランプにボードゲームで」
「遊ぼう」
「そうしよう」
こうお話して実際にでした。
皆それぞれ分かれてお城の大広間の中でトランプやボードゲームを楽しみます、樵はジョージ達とボードゲームをしていますが。
遊びつつです、笑って言いました。
「ルーレットはわからないね」
「はい、どの数字が出るか」
ジョージが最初に応えました。
「わからないですね」
「こればかりはですよね」
恵梨香も言います。
「誰にもわからないですね」
「魔法を使ってやってもインチキで」
ナターシャは笑って言いました。
「何にもならないですし」
「もう何が出るかわからない」
神宝もこう言います。
「その数字に従うだけですね」
「そのうえでどうするか」
カルロスは樵がルーレットを回すのを見て言いました。
「それがルーレットですね」
「そうだよね、この数字をどうにかすることは」
樵は笑顔で言いました。
「インチキでもないとね」
「出来ないですね」
「そしてインチキなんてしたら」
「絶対に駄目ですから」
「問題外ですね」
「それこそ」
「オズの国でする人はいないよ」
全くというのです。
「一人もね」
「本当に誰もですね」
「それは遊びじゃないですから
「インチキであって」
「しないですね」
「誰も」
「そうだよ」
その通りだというのです。
「それは常識だしね」
「そうですよね」
「ズルをしないなんてそうですよね」
「本当に常識です」
「そう言うしかないです」
「外の世界でも本来そうですし」
「ズルをして勝ってもね」
そうしてもというのです。
「面白くないよね」
「何でもそうですね」
「正々堂々とやるから面白いですね」
「そうであるからこそ」
「何でもそうですね」
「ボードゲームに限らず」
「だからね」
それでというのです。
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