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世界の礎

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第十五話 大金をかけその七

「全く」
「そうだな」
「はい、ですから」 
 それでというのだ。
「清掃業もです」
「必要だ」
「ゴミを回収してです」
「清掃も行う」
「そうした仕事がないとです」
「どれだけ不衛生か」
「言うまでもありません」
 こう述べた。
「まさに」
「だからだ」
「それ故にですね」
「こうした仕事を差別するなぞだ」
「してはならないですね」
「絶対にな、いい仕事だ」
 義青はこうも言った。
「だから迫害はだ」
「許さないですね」
「どういった仕事も必要だ」
「世には」
「だから差別なぞ以ての外だ」
「義青様はよく言われますね」
 信は義青に言った。
「仕事に貴賤はないと」
「優劣はな」
「どの仕事が一番なぞはですね」
「ない、社会に必要だからだ」
「存在しており」
「どれも同じだ、また宗教も種族も民族もな」 
 そういったこともというのだ。
「同じだ、また身体に障害があろうとも」
「それが悪とはならないですね」
「手足や目が悪くともだ」 
 そうであってもというのだ。
「何が悪い、心に何かあってもな」
「問題ではないですね」
「神霊の中にトーマス=エジソンがいるが」
 この神霊の話をここでした。
「彼は発達障害だ」
「心に問題があると言えますね」
「そうだが何か悪いか」
「人に発明をもたらせてくれますね」
「偉大な神霊だ、その彼も起きた世界ではな」
「発達障害ですか」
「まさに障害を持っていた」
 このことは立証されている、他にはレオナルド=ダ=ヴィンチや坂本龍馬がそうであったという。現代日本では長嶋茂雄がそうである。
「しかしだ」
「偉大な神霊の一柱であられます」
「またヘパイストス神だが」
 今度はギリシアのこの神の話をした。
「目と足が悪いな」
「はい」 
 今度はアーノルドが答えた。
「あの神霊の方は」
「それはずっと火を見てな」
「ふいごを踏んでいるので」
「その為にそうなったが」
「やはり障害となりますね」
「しかしだ」
 そうであってもというのだ。
「問題か」
「人に技術をもたらしてくれています」
「偉大で有り難い神霊だな」
「全く以て」
「しかも神格もいい」
 性格もというのだ。 
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