八条学園騒動記
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第七百九十七話 和歌を詠うその十二
「おおむねね」
「そんな人達ね」
「そしてね」
七美は話を続けた。
「そうした人はもう相手にしない」
「そういうことね」
「どうせ否定しか言わなくて」
それでというのだ。
「自分自身はね」
「大したことないわね」
「そんな人相手にするなら」
「努力することね」
「時間の無駄だから」
だからだというのだ。
「相手にしないでね」
「やっていくことね」
「自分でね、そう思うわ」
「ううん、和歌部ってね」
彰子はあらためて自分達の部活の話をした。
「先生もね」
「言わなくて」
「出来がわからないけれど」
「作ることに意義があるで」
「そんな風でね」
それでというのだ。
「何がどういいかね、コンクールに出して」
「批評が来るのね」
「そうでもないとね」
「わからないのね」
「そうなの」
こう七美に話した。
「これがね」
「それでもね。駄目出ししかないよりね」
「いいわね」
「そうよね」
「そうね」
七美の言葉に頷いた。
「ずっといいわね」
「本当に駄目出ししかしない人ってね」
「何がどう悪いのかも言わないで」
「これ楽だし」
「駄目だって言うだけだから」
「相手に何も言わなくてね」
そうであってというのだ。
「改善点まで言わなくて」
「考えなくていいから」
「凄くね」
それこそというのだ。
「頭も使わない」
「楽なことね」
「そう、しかも相手に偉そうに言える」
「マウント取れるわね」
「こんな楽なことはないわ、けれどね」
それでもというのだ。
「それをやるとね」
「もうそこで終わりね」
「楽で偉いと思える」
そうしたものであってというのだ。
「最高の自己満足の一つで」
「そこから堕落するわね」
「そう、駄目になるから」
「そんな人は大したことないのね」
「色々ああだこうだあげつらってもね」
所謂あら捜しをしてというのだ。
「結局は同じよ」
「もう結論出ているから」
「駄目出しするってね」
「その為に言いがかりつけるだけだから」
「やっぱり楽だから」
それでというのだ。
「駄目出ししかしない人は相手にしない」
「それでいいわね」
「どうせ大したことないし進歩もしないし」
そうであってというのだ。
「一緒にいてもいいことないし」
「それでよね」
「もうね」
それこそというのだ。
「相手にしない」
「それでいいわね」
「ええ、ちゃんとした人の言うことを聞く」
「それが大事よね」
「そうだと思うわ」
和歌を作った後でこうしたことを話した、そのうえで二人で二つの部活の交流をさらに進めていくのだった。
和歌を詠う 完
2025・1・24
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