ハッピークローバー
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第百六十七話 文化祭最後の日その四
「もういじめる相手探し回って」
「そのサイトで好き勝手やってたの」
「そうみたいよ」
「嫌な奴等ね」
「だから次第に他のサイトの利用者から嫌われて」
そうなりというのだ。
「相手にされなくなったらしいわ」
「ヤクザ屋さんだとそうなるわね」
「それでもそうしたことしていって」
「いじめを」
「何でもいなくなったらしいわ」
「そうなったの」
「相手にされなくなって」
そうなってというのだ。
「荒らしはスルーだし」
「それでいなくなったのね」
「中にはスルーされてもね」
インターネット上の荒らしと呼ばれる輩達の中にはというのだ。
「誰にも言われないからって」
「好き勝手やる連中いるわね」
「自分がそこでやりたい放題したいだけだから」
「それなら好都合でね」
「そうする連中もいるけれど」
それでもというのだ。
「大抵はね」
「スルーされてるとね」
「もういなくなるわね」
「結局構ってちゃんだからね」
「荒らしってね」
「だからね、そのいじめしている連中も」
彼等もというのだ。
「いなくなったそうよ」
「当然ね」
二人で話した、そしてだった。
かな恵は二枚目のパンにジャムを塗りつつ言った、そのジャムも苺ジャムでやはり富美子よりぬる量は少ない。
「それで暴走したら」
「正義じゃないわよね」
「もう悪よね」
「自分が正しいから何してもいいってなるしね」
「そんな風にはなりたくないわね」
「絶対にね」
富美子も二枚目を食べつつ言った。
「人としてね」
「そうよね」
「人間ならね」
「もうよね」
「そうなりたくないわ」
「本当にね」
「あの、魔女狩りってね」
かな恵に嫌そうに話した。
「無茶苦茶だし」
「今見たらね」
「あんなのやったら」
「最悪よね」
「今もね」
「あれは疑わしきは罰するで」
かな恵はそれでと話した。
「魔女は悪でね」
「自分達は正しい」
「悪には何をしてもいい」
「暴走してね」
「なった一面あるわね」
「どう見てもね」
それはというのだ。
「やっぱり」
「そうよね」
「どう見てもね」
「それでね」
その結果というのだ。
「あんなことになったのよね」
「何十万もの人が殺されたのよね」
「無実のね」
「あのね」
富美子はこう前置きしてかな恵に言った。
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