ハッピークローバー
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第百六十六話 一家心中その七
「小さな子に振るって」
「自分達のね」
「奥さんの連れ子の子とか」
「虐待して殺すわね」
「そうしたこともね」
「最悪よね」
「だから覚醒剤の一家心中は最悪なことだけれど」
そう言うしかないものだがというのだ。
「他にもね」
「そう言うべきものあるのね」
「そう、それでね」
かな恵は話を続けた、一華と共に食べている柿ピーの袋を一つ空けて皿の上に置きながらそのうえで話していく。
「お母さんどれにもね」
「気を付けろって言ってるのね」
「そうなの、DV男と一緒になるなんて」
「幸せになる筈がないわね」
「小さな子に暴力振るうとか」
「それだけで最低だしね」
「そんなのと一緒になってもね」
それでもというのだ。
「最悪なことで幸せになるなんてね」
「有り得ないわね」
「むしろ不幸のドン底に落ちるってね」
その様にというのだ。
「言われたわ」
「その通りよね」
一華も確かにと頷いた。
「DV男って最悪よね」
「女の人でもいるけれどね」
「中にはね」
「そんな人と一緒にならないで自分もね」
「ならないことね」
「そうしろとも言われたわ」
一華に柿ピーを食べつつ話した。
「お母さんにね」
「おばさんも色々言うわね」
「こうしたことはよく言うのよ」
「こんな風にはなるなって」
「そうね、子供の頃からね」
「一家心中とかDVとか」
「そうしたことをね、正直幽霊よりも怖いわ」
今度はストロング系を飲んで話した。
「妖怪よりもね」
「内野学園どっちも多いけれどね」
「怖くないしね」
「全くね」
一華もそれこそと答えた。
「怖くないわ」
「そうでしょ、けれどね」
それでもというのだ。
「世の中のそうしたことはね」
「本当に怖いわね」
「ええ、それで私本当にね」
また柿ピーを食べて言った。
「覚醒剤はね」
「絶対にしないって決めたのね」
「何があってもね」
「それがいいわね、やったらね」
「何もかもが終わりよね」
「一家心中にもなるしね」
「ギャンブルだってね」
かな恵はこちらの話もした。
「したらね」
「はまるとね」
「碌なことにならないわね」
「あれもね」
一華も柿ピーを食べた、そのうえで言った。
「何でやるのか」
「わからないわよね」
「お金の無駄遣いよね」
「完全にね」
「儲かる人なんてね」
ギャンブルでというのだ。
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