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星河の覇皇

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第八十八部第三章 最後の防衛ラインその三十八

「ゾロアスター級超巨大戦艦も送り出した」
「一個艦隊、一個軍を率いる」
「あの要塞の様な戦艦達をな、ならだ」
「既に潜水艦もですね」
「開発させているかも知れない、連合軍が潜水艦を送り出せば」
 その時はというと。
「ティアマト級の破壊力と指揮能力にエウロパ戦役では苦しめられたが」
「そこにゾロアスター級も加わっていますし」
「さらにだ」
 それに加えてというのだ。
「そこにな」
「見えない高性能の艦艇も加わると」
「鬼に金棒だ」
 連合軍にとってというのだ。
「まさにな」
「だからですね」
「注意することだ」
「あの国とはあの御仁に」
「外見はアジア系の貴公子で物腰も穏やかだが」
「それでもですね」
「エウロパにとっては敵だ」
 紛れもなくというのだ。
「非常に残念なことにな」
「連合にいるが故に」
「まさにその為にな」
「左様ですね」
「若し連合にいればだ」
 八条、彼がというのだ。
「その時はな」
「これ以上はないまでのですね」
「有り難い味方になっていた」
「エウロパを変えて救えるまでの」
「英傑と言っていい人物になっていた、しかし」
「連合にいるが故に」
「敵になっている」
 こう言うのだった。
「これ以上はないまでのな」
「中央政府大統領よりも」
「彼も軍人出身だがまず軍を動かしているのはな」
「あの御仁であり」
「まさにだ」
「エウロパ最大の強敵ですね」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「これからもだ」
「彼とはですね」
「正面から向かい合い」
「そして対する」
「その必要がある」
 まさにというのだ。
「だからな」
「潜水艦についても」
「用心していこう」
「わかりました」
「今のエウロパは多くの優れた人材がいてだ」
 そしてというのだ。
「ギルフォード総統閣下とモンサルヴァート閣下もおられるが」
「それでもですか」
「連合には彼がいる」
 八条がというのだ。
「英傑が一国に誕生するとな」
「それに呼応するかの様に」
「他の国にも誕生することがある」
「英傑は英傑を呼ぶ」
「同じ国の中でそうなる場合もあるが」
「カエサルとポンペイウスですか」
「二人も然りだ」
 同じ国の中で生まれた英傑同士だというのだ。 
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