生國魂神社の銅像
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第一章
生國魂神社の銅像
菊池蓮華は切れ長の目で長い黒髪を左右で赤いリボンで分けている。色白で顔は小さく眉は黒く細い。背は一六〇位で胸は九十以上ある。薄い黄色のブレザーと黒いミニスカート、赤いリボンの制服、黒いソックスと靴という服装だ。唇は小さく奇麗な赤だ。
近藤瞳じゃ金髪ロングのアジア系の少女、切れ長の奥二重の目で背は一六二位で胸は蓮華より大きい。眉も金色で顔は小さい。赤いブレザーと青いリボン、白のブラウスに黒のミニスカート、白いハイソックスと靴という恰好だ。耳が大きいのが目立つ。
柳田美咲じゃ茶色のショートヘアで眼鏡をかけていていて大人しそうな顔立ち。背は一五五位で胸は九十近い。ダークグレーのブレザーにタートンチェクのミニスカート、ライトブルーのブラウスに黄色いリボンが胸にあり靴下は黄色い。三人共神戸の八条学園高等部普通科に通っていて家は大阪天王寺区の同じマンションにある。
三人は同じマンション、同じ学校ということでよく通学で一緒になることから友人関係になった。今は学校帰りの電車の中で話していた。
「神社に出るらしいわよ」
「出るって何がよ」
蓮華は瞳に問うた、三人で並んで座っている。
「一体」
「だから出るっていったらね」
瞳はそれならと返した。
「わかるでしょ」
「幽霊ね」
「そう、それが出るらしいのよ」
「幽霊ならうちの学校にも出るわよ」
美咲はこう言った。
「それこそ幾らでもね」
「うちの学校世界屈指の心霊スポットなのよね」
蓮華は美咲に応えて言った。
「あちこちにそうしたお話あるわね」
「妖怪もね」
「だからそう言われても」
「特に驚かないわね」
「ええ、それで神社って何処?」
「私達のマンションのすぐ傍のね」
「ああ、生國魂神社ね」
瞳にすぐ傍と言われてだ、蓮華はすぐにわかった。
「あそこね」
「あそこに出るらしいのよ」
「そうなのね」
「それでね」
瞳はさらに話した。
「これから帰り道に神社の前を通るし」
「中に入って実際にいるかどうか確かめるの」
「そうしない?」
こう二人に言うのだった。
「これからね」
「コンビニに寄るみたいに言うわね」
蓮華は瞳の提案を聞いてどうかという顔になって述べた。
「何か」
「そうかしら」
「ええ、幽霊を見に行くのに」
「だって幽霊っていってもね」
瞳はそれでもと話した。
「別に人間と変わらないでしょ」
「幽霊って身体のない人間よ」
美咲はこう述べた。
「魂だけになったのが幽霊よ」
「それだけの違いでしょ」
「幽霊が怖いなら人間も怖いわね」
「そうでしょ」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「別に怖くないし」
「本当にいるかどうか確かめてもいいのね」
「しかも神社に出るんだったら」
「神社で悪い幽霊いる筈ないわね」
「神様がおられるでしょ」
「神社はね」
「だったら安心よ」
笑ってだ、瞳は話した。
「怖くないし安全よ」
「実際にあの神社に幽霊が出ても」
「そう、だからね」
それでというのだ。
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