金木犀の許嫁
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第五十七話 お見合いの前にその七
「言われてみれば」
「だからよ」
それでというのだ。
「高校生でもね」
「うちに学校は結婚してもいいのね」
「ええ、そうよ」
「そうなのね」
「まあ流石にね」
真昼は今度は少し苦笑いになって述べた。
「お姉ちゃんも高校生で結婚はね」
「ないって思ってるわよね」
「だから大学生になってからってね」
その様にというのだ。
「言うのよ」
「そうなのね」
「そう、そして本当に子供はね」
「お互い就職してからね」
「物凄くお金も時間も体力もかかるっていうから」
「育児は」
「そうだっていうから」
それ故にというのだ。
「子供だけはね」
「お互い就職してからね」
「私も大学生でお母さんになることは」
幸雄と結婚したならというのだ。
「考えられないわ」
「そうよね」
「まあ子供は授かりもので」
「出来るかどうかはね」
「神様のお仕事だけれどね」
そうしたものだというのだ。
「これがね」
「そう言われてるわね」
「だからね」
それ故にというのだ。
「出来るかどうかはね」
「わからないわね」
「これがね」
そうだというのだ。
「どうしてもね」
「そうしたものね」
「ええ、けれどね」
「計画的によね」
「そうよ」
絶対にという言葉だった。
「このことはね」
「出来ない様に」
「するのよ。しかしわからないことなのよね」
真昼は微妙な顔になって話した。
「子供が出来ることって」
「そうよね、欲しくてね」
「必死に妊活しているご夫婦がおられて」
「出来ないし」
「逆に後先考えずにそうしたことやって」
「出来る人達もいるわね」
「そうしたものだからね」
真昼は夜空に考える顔で話した。
「わからないわね」
「子供が出来ることは」
「ええ、それで出来てもね」
真昼は今度は暗い顔になって話した。
「思わぬ形で出来てもちゃんと育てる人達もいれば」
「そうでない人達もいるわね」
「育児放棄とか虐待とかね」
「やる人達いるわね」
「こんなことしたら絶対に駄目よ」
育児放棄や虐待はというのだ。
「何も出来ない赤ちゃんや小さな子供、それも自分達の血を分けた子達にね」
「そんなことをしたら」
「もうね」
それこそというのだ。
「最低の中の最低で」
「絶対にやったら駄目よね」
「そう、そしてね」
そうであってというのだ。
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