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世界の礎

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第十話 黄河から長江へその二

「これよりな」
「二つの大河をですか」
「淮水を挟んでな」
「あの川が間にあり」
「そうだ、都合三つの大河をだ」 
 淮水を合わせてというのだ。
「つなげるのだ」
「そうしますか」
「そうするとだ」
 義青はさらに話した。
「中国は元々豊かだな」
「その二つの大河がです」
 ヤクが答えた。
「それぞれ多くの作物を育てています」
「穀倉地帯だな」
「どちらも」
「黄河は麦でだ」
 この作物の穀倉地帯でというのだ。
「長江も今は麦だが」
「他には稗も粟もありますね」
「どちらもな、しかし長江は気候からだ」
 このことからというのだ。
「米を栽培出来る」
「では」
「そうだ、これからはな」
 長江流域ではというのだ。
「米を作らせる」
「そうしますか」
「勿論ジャガイモや玉蜀黍にだ」
 帝国のこうした作物達もというのだ。
「作らせる、薩摩芋もな」
「あの作物もですか」
「これまでも作らせていたが」
 帝国全土でだ、義青はジャガイモだけでなくこちらの芋も出してそのうえで民に作らせ食べさせていたのだ。
「中国でもな」
「作らせるのですね」
「そして食べさせてな」
「腹を満腹にさせ」
「そしてだ」
 さらに言った。
「養う人口もな」
「多くしますね」
「そうする」
 こう話した。
「中国でもな」
「そうされますね」
「そしてだ」
 義青はさらに話した。
「長江では米を主にだ」
「作らせるのですね」
「そうして多くの人口を養える様にするが」
「その長江をですか」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「黄河とだ」
「つなげるのですね」
「そうすればだ」
 黄河と長江をつなげればというのだ。
「二つの穀倉地帯が一つになり」
「そうしてですね」
「中国も一つになり」
 そしてというのだ。
「より豊かになる」
「そうなるのですね」
「だからだ」
「大運河をですね」
「築く」 
 そうするというのだ。
「いいな」
「わかりました」 
 ガムラが応えた。
「それにかかります」
「ただ人手がかかり」 
 義青はこちらの話もした。 
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