ホワイトデーのチョコ
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第一章
ホワイトデーのチョコ
屋敷良樹はサラリーマンであり結婚もしている、面長の顔で小さめの優しい目と短い黒髪を持っている。背は一七八位で痩せた身体を持っている。
夫婦仲はよく妻の真央からは何かとお互い助け合い信頼し合って暮らしている、それでバレンタインにはチョコレートを貰ったが。
「ホワイトデーのお返しは何にしようかな」
「それはあれだね」
課長の榛村鉄山が言ってきた、四角い眼鏡をかけた穏やかな顔立ちの一七〇位の背の男で髪の毛は薄くなってきている。
「マシュマロカキャンディか」
「オーソドックスに」
「オーソドックスイコールジャスティスだよ」
榛村は笑ってこうも言った、
「まさに」
「王道、正道が残ることもですね」
「それだからね」
「ホワイトデーのお返しはですか」
「その二つならね」
そうであるならというのだ。
「問題なくだよ」
「妻も受け取ってくれますか」
「うちは毎年だよ」
榛村は笑って話した。
「どちらかでね」
「上手くいっていますか」
「そう、だからどちらかだね」
「僕も毎年ですが」
「それならそれでいいんじゃないかな」
「そうですか」
「また言うけれどオーソドックスイコールだよ」
ジャスティスだとだ、榛村は言うのだった。屋敷はそれなら今年もと思いつつお返しの品を買いに仕事帰りに会社の最寄りのスーパーに入ったが。
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