世界の礎
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第九話 開墾その五
「帝国の領土にしていきな」
「そしてですか」
「そこからもだ」
「中国に入りますか」
「そうもしていく」
「中国を囲みますね」
これまで話を聞いてだ、マチは言った。
「まさに」
「そうする、そのうえで領土にしてな」
中国もというのだ。
「治める」
「そうしますね」
「今中国は多くの国に分かれているな」
「はい」
マハーカが出て来て答えた。
「何十もの国々に」
「まだ統一されていないな」
「とても」
「わかった、では統一された国と戦うのではなくな」
そうではなくというのだ。
「一国一国だ」
「勢力に加えていきますか」
「そしてだ」
そのうえでというのだ、義青はこの世界の中国の地図を脳裏に思い浮かべそのうえでマハーカに話していった。
「あの国も手に入れる、それからだ」
「またですね」
「戦略を打つが」
しかしというのだった。
「まずはな」
「中国ですね」
「あの地を目指し」
それこそ囲む様にというのだ。
「手に入れるぞ」
「それでは」
「そしてチベットだが」
今度はこの地面のことを話した。
「あらためてだ」
「お話して頂けますか」
「そうしよう」
こう言ってそうしてだった。
まずはその戦場で戦い勝利を収めた、それからだった。
破ったその部族を勢力圏に収めその周りの幾つかの部族もそうしてからだった。
ウルに戻った、既に何十万もの民を擁しているその都において彼は言った。
「チベットはあの地の僧侶達に話す」
「あの地は」
すぐにサラが応えた。
「仏教、ラマ教の地域で」
「僧侶達が教えだけでなく政も行っているな」
「そうなっています」
「私は信仰を認める」
ラマ教のそれをというのだ。
「そして僧侶達も害せずな」
「その立場もですね」
「認める、帝国に入りその法を受け入れるならな」
それならというのだ。
「それでだ」
「よしですね」
「そうだ、チベットを国としてな」
「認められ」
「ある程度の自治も認める」
僧侶達によるそれをというのだ。
「少なくとも彼等も民も害さない」
「そうしてですね」
「あの地も手に入れる」
「政において」
「あの地は攻めにくい」
苦い顔でこのことも話した。
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