世界の礎
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第八話 騎馬の民との戦その一
第八話 騎馬の民との戦
帝国のインド統治に対してもだった、義青はその持っている知識を駆使してそのうえで進めていった。
そうして帝国の領土に完全にしてだった。彼はウルで帝国の主な者達に告げた。
「では北上する」
「北となりますと」
馬人、白い毛の女が言ってきた。騎兵の将軍であるボルチである。
「遊牧民達がいてです」
「馬に乗って戦うな」
「主に弓を用い」
「味方につけることが出来れば強いがな」
「逆に戦うとなりますと」
ボルチはその黒い澄んだ目で言った。
「手強いです」
「かなりな」
「これまで通り使者を送りますね」
「そしてそれぞれの部族に帝国に入るならな」
「帝国の民として扱う」
「その命も富も保証する」
帝国の民としてというのだ。
「そうする」
「左様ですね」
「それで帝国に入る部族は出る」
義青は確かな声で言い切った。
「そうなる、しかしな」
「中にはですね」
「従わない部族も出る」
「どうしても」
「そうした部族は戦いだ」
そうしてというのだ。
「そのうえでだ」
「降しますね」
「そうする、しかしな」
「それでもですね」
「あの者達はただ強いだけではない」
北の遊牧民達はというのだ。
「常に馬に乗っていてだ」
「まさに馬が足です」
「非常に巧みにだ」
「馬を操り」
「動きが非常に速い」
「我々の騎兵よりも」
「そうだ、だからな」
そうであるからだというのだ。
「容易にはだ」
「勝てないですね」
「だからだ」
そうであるからだというのだ。
「ここは同じ者を主にぶつける」
「騎馬の民には騎馬の民ですね」
「そうだ、毒を以て毒を制すというが」
義青はこの言葉も出した。
「騎馬の民にはな」
「騎馬の民ですね」
「そうであってな」
それでというのだ。
「彼等には彼等を向ける」
「帝国についた部族を」
「無論出来るだけ多くの部族を帝国に入れる」
「その様にしますね」
「帝国に入ればどういったことがあるかを伝えるのだ」
「嘘ではなく」
「嘘はばれるものだ」
義青は帝国に加えるにしても真実を伝えろと言う、そして嘘についても言うのだった。
「幾ら大声で何度も吹聴してもだ」
「嘘は嘘ですね」
「それに過ぎずな」
そうであってというのだ。
ページ上へ戻る