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男の娘は傍にいる

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第六章

「白人と比べてかなり薄くてもね」
「やっぱりそうだね」
「手や脛もそうで」
「胸もだね」
「そうだよ、けれどね」
 それでもというのだ。
「あまりね」
「濃くはないね」
「うん、けれど剃って」
 そうしてというのだ。
「メイクもしてね」
「美少女になっているんだね」
「そうなんだ」 
 これがというのだ。
「彼等もね」
「お髭も隠して」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「美処女になっているんだ」
「努力しているんだね」
「彼女達もね」
「彼女達だね、確かに」 
 ボリバルは笑って応えた。
「今はね」
「彼女達だね」
「うん」
 まさにというのだ。
「そうだよ」
「そのこともわかってきたね」
「よくね、しかしね」
「しかし?」
「いや、こうして男の娘もいられて」  
 ボリバルはそれでとだ、この店でも話した。
「普通に楽しめるのがね」
「いいんだね」
「僕は趣味でなくても」
 それでもというのだ。
「こうしたお店があることもね」
「いいんだね」
「面白くて凄い国だよ」
「これで昔から風俗もあるからね」
「そっちのだね」
「それで楽しめたよ」 
 そうだったというのだ。
「今もあるしね」
「だからそっちはね」
「君はいいね」
「本当に趣味じゃないから」
 だからだというのだ。
「それはね」
「そうだね、まあ僕もね」
「風俗ではだね」
「というか風俗自体行かないよ」
 沖村はそれはと返した。
「二次元だよ」
「そっちなんだ」
「三次元で高校時代酷く振られてね」
 そうしてというのだ。
「それからだよ」
「三次元はなんだ」
「いいよ」 
 嫌だというのだ。
「もうね」
「そうなんだね」
「トラウマになっているから」 
 ボリバルに言った。
「だからね」
「三次元は」
「そうだよ」 
 沖村はさらに言った。
「二度とご免だよ」
「そこまで思ってるんだね」
「うん、もうずっとね」
「一生だね」
「そうだよ、一生ね」
「結婚もいいね」
「絶対に嫌だよ」
 まさにというのだ。
「振られてね、そこからも色々あったから」
「色々あったんだね、君も」
「うん、話すと辛いけれど」
 トラウマだからだとだ、沖村は言った。
「あったよ」
「じゃあいいよ、君は二次元でね」
「君はノーマルだね」
「それでいいよ」
 まさにというのだ。
「男の娘も奇麗だと思うけれどね」
「それでもだね」
「ノーマルでね」
 女の子でというのだ。
「いくよ」
「じゃあお互いにやっていこう」
「そちらのことでもね」
 二人で話してだった、注文したものが来るとそちらを楽しんだ。そうして男の娘のメイド達も観て楽しんだのだった。


男の娘は傍にいる   完


                    2025・2・27 
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