ディストピア
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第二章
「それじゃあな」
「ああ、こんな国でいくな」
「国民はそいつが何しても何言っても支持するんだな」
「ああ、落選してもその結果覆そうとして支持者議事堂に殴り込ませてもな」
「それはいい、そんな国でいこうぜ」
「それじゃあな」
逢坂も笑って応えた、そしてその国家で書くと。
「大国にしたけれどあまりに馬鹿で腐敗していてな」
「独裁者も国民もか」
「主人公がちょっと動いたらな」
そうすればというのだ。
「面白い位にな」
「崩壊したか」
「簡単にな」
「そんな国だと潰れるな」
畑中は笑って話した。
「そんな腐った無能な独裁者でな」
「そんなのを支持する国民だとな」
「それはな」
「滅びるな」
「ああ、独裁者のどんな悪政もだよな」
「笑って手放しで拍手だよ」
「それは潰れるな、それでその国主人公が動いたらか」
逢坂に問うた。
「簡単にか」
「主人公が外から攻めたらな、支持者が馬鹿ばかりでてんで弱くて独裁者もな」
「馬鹿でか」
「あっさりだよ」
逢坂は作者として話した。
「崩壊したよ」
「そうなるな、もう最悪のディストピアだったか」
「ことの善悪がわからなくなったな」
「それが本当のディストピアおかもな」
畑中は真顔になって言った。
「楽園の様な地獄じゃなくてな」
「馬鹿が馬鹿を選んで馬鹿だって気付かないか」
「それで倫理も破滅もわからないな」
「そんな国がか」
「本当のディストピアかもな、それでそんな国になったらな」
逢坂にさらに話した、今もスターバックスで話をしている。
「もうその国は終わりだろ」
「僕が書いたみたいに滅びるか」
「そうなるかもな、本当のディストピアはそこまで馬鹿なものでな」
「そうなったら滅びるか」
「どんな国でもな、だから日本もな」
自分達の国もというのだ。
「そうならない様にしないとな」
「ウェブ小説とか創作の世界だけにしておくことか」
「ああ、もうな」
こう言うのだった、そして自分のスマートフォンで逢坂の小説を読んだ。そのうえで面白かったと感想を書いて星を五つ付けたが作者には内緒だった。
ディストピア 完
2024・12・11
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