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世界の礎

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第七話 三つ目の大河その四

「耳からもな、それにな」
「それにといいますと」
「音楽は人に必要だ」
「軍でもですね」
「そうだ、常に音楽があるとな」 
 そうであればというのだ。
「士気が上がると言ったが」
「それだけでなく」
「癒されもするしな」
「だからですか」
「これからは大々的に音楽もな」
「軍で、ですね」
「奏でてもらう」 
 そうしていくというのだ。
「そして民の間でもな」
「音楽を広めるのですか」
「そうする、余裕が出て来たからな」
 国全体でだ、義青はそれが豊かになってきたからであることを看破している。それで音楽もというのだ。
「大々的にだ」
「音楽も広める」
「そして料理もな」
 こちらもというのだ。
「塩や酢、砂糖に香辛料を使い」
「作っていきますか」
 コムが応えた。
「これからは」
「そうしていく、調味料も出そう」
「そちらもですか」
「ソース、醤油も含めてな」 
「出して頂けますか」
「あと味噌もだ、味噌に漬けるとな」 
 コムにさらに話した。
「保存も出来るしな」
「だからですか」
「それも出し」
 味噌もというのだ。
「楽しんでもらう、また麺やパスタも出そう」
「そうしたものも」
「小麦粉から作る、こうしたものも美味い」
「だからですか」
「出す、また油で揚げる料理にだ」
 それにというのだ。
「菓子もだ」
「出して頂けますか」
「多くの菓子もな、豊かになってきてな」
 そうしてというのだ。
「美味いものもこれからはだ」
「出して頂けますか」
「まずは満腹になり」
 民達がというのだ。
「人口が増える様にしたが」
「これからはですか」
「それだけでなくな」
 民が常に満腹になり人口が増えるだけでなくというのだ。
「美味いものもだ」
「出して頂けますか」
「また香辛料や調味料も売っていく」
 ここでも利益の話をした。
「特に香辛料だ、欧州では手に入らないからな」
「売れますか」
「高くは売らないがな」
 それはしないというのだ。
「売ろうと思えば恐ろしい程の高値で売れるが」
「高値ですか」
 そう聞いて商業大臣のイストが言ってきた。
「一体どれだけでしょうか」
「何でもないものがだ」 
 義青はイストに表情を変えずに答えた。 
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