おぢばにおかえり
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第八十四話 日常を過ごせるのもその九
「全く、何でいつも来るのか」
「駄目ですか?」
「用事なくても来るし」
本当にです。
「今日だってね」
「いや、用事はありますよ」
「何よ」
「僕にとっては欠かせないものが」
「その欠かせないものが気になるけれど」
どうしてもです。
「それで今日もなの」
「お邪魔させてもらいました」
「邪魔じゃないけれど」
それでもです。
「本当に毎日来るから」
「そのことがですか」
「どうしてかって思ってるわ」
「おみちのことを学びに」
「それなら教会あるし」
それにです。
「神殿本部に行けば」
「毎日参拝させてもらってます」
「それでも詰所来るのね」
「こうして」
「学校がはじまる前と終わった後に」
絶対にです。
「それで休日にも」
「お邪魔してますね」
「お陰で毎日会ってるわ」
「そうですよね」
「まあ会わない日もあるけれどね」
中にはです。
「けれどね」
「大抵の日は」
「こうしてお邪魔してますね」
「そうよね」
「それで毎日楽しいです」
「楽しいのはいいけれど」
それでもです。
「詰所って楽しいの?」
「お邪魔してですか」
「別にね」
これといってです。
「そうした場所じゃないでしょ」
「生活の場所ですね」
「そうであってね」
あくまで、です。
「毎日楽しいって言う様な」
朝と夕方に来る様なです。
「そんな場所かしら」
「僕はそうです」
「それがわからないわ」
私にとってはです。
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