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おぢばにおかえり

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第八十四話 日常を過ごせるのもその二

「何かと学ばせてもらって」
「せいじんもしていってだね」
「お仕込みでもありますから」
 このこともあってです。
「種も撒かせてもらっていんねんも」
「切られるよ」
「そうですよね」
「だから今みたいにいさんでいると」 
 そうしたらというのです。
「いいよ、毎日充実するしね」
「じゃあこのままやらせてもらいます」
「そうそう、それにね」 
 白石さんはここで笑ってこうも言われました。
「阿波野君もいるね」
「新一君ですか?」
「そう、あの子もいるね」
「新一君は関係ないですよ」
 何であの子がお話に出て来たのかもわかりません。
「別に」
「いやいや、それがね」
「関係あります?」
「凄くね」
「そうですか?」
 言われても首を傾げるしかありませんでした。
「何であの子もなのか」
「毎日ここに来てるよね」
「はい」
 何故かです。
「来ない日は滅多にないですね」
「学校休みでもね」
「何でも天下茶屋に行かない時は」
 あの子の大叔母さん達のところにです。
「来ますね」
「おぢばに帰ってきてね」
「そのことはいいんですが」
 おぢばに帰って来る時はです。
「それでもなんですよね」
「それはどうしてかな」
「わからないです」
 どうにもです。
「私には」
「皆はわかってるよ」
 私に笑顔で言われました。 
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