ハッピークローバー
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第百五十七話 下品な奴その二
「結構アレンジされてるけど」
「日本の味ね」
「そうなっているけれど」
それでもというのだ。
「あるのがね」
「嬉しいのね」
「ええ、それにメキシコ系でも何も言われないわね」
「ああ、アメリカってね」
「そう、メキシコ系ってね」
そのルーツならというのだ。
「結構言う人いるのよ」
「差別ね」
「昔からね」
「ヒスパニックの人達ね」
「私英語喋れて」
そうしてというのだ。
「スペイン語も喋れるけれどね」
「日本語と」
「そのメキシコ系っていうだけで」
「言う人いるのね」
「そう、下品な奴がいて」
それでというのだ。
「言うのよ」
「けれどそれ言ったら」
留奈は友人に顔を向けて言った。
「アメリカ人ってね」
「皆でしょ」
「そうよね」
「ネイティブの人以外はね」
それこそというのだ。
「他の国から来た人よ」
「ええ、誰だってね」
「私達だってね」
メキシコ系アメリカ人もというのだ。
「比較的インディオの血が入ってるけれど」
「スペイン語喋るしね」
「元々テキサスとかメキシコ領でも」
それでもというのだ。
「本当にね」
「他の国から来た人達ね」
「そうよ、他の国から来た人達同士でね」
「差別するとかね」
「最悪よね」
「私もそう思うわ」
留奈も嫌そうな顔で答えた。
「アメリカ人って結局皆同じだからね」
「移民だからね」
「そうよね」
「ほら、白人至上主義ってね」
「ああ、あれね」
「あの考えの奴まだいるし」
「最近目立ってない?」
留奈は顔を顰めさせてアメリカの娘に言った。
「どうもね」
「そうでしょ、移民がどうとか言ってね」
「それでよね」
「不法に入る人もいるけれど」
それでもというのだ。
「大抵の人はね」
「普通に入ってるのよね」
「そうなのに移民イコール不法移民とかね」
その様にというのだ。
「レッテル貼る感じで」
「色々言うわね」
「人の家のペット取って食べるとか」
「犬とか猫を」
「そんな嘘も撒き散らすし」
「それで攻撃させるのよね」
「そんな嘘吐きいるから、それでね」
アメリカの娘は留奈に彼女異常に嫌そうな顔で話した、それはその現実を知っているからこそのことだった。
「そんな奴って下品なのよ」
「差別する奴って」
「もう醜い顔で罵ってきて」
そうであってというのだ。
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