負けたと思った時
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第二章
「最期はハーレムみたいな島に行ってだよ」
「さらに遊ぶのかよ」
「そうしたところで終わるんだよ」
「凄いな、小説でもな」
友人は唖然として言った。
「ないな」
「凄過ぎるな」
「エロゲの主人公真っ青だな」
「そうだよな」
「無茶苦茶だな」
「俺なんてな」
大友は心から思って言った。
「もうな」
「全く何でもないか」
「足元にも及ばないな」
そこまでだというのだ。
「本当にな」
「そう思うんだな」
「ああ」
実にというのだ。
「まだまだなんてものじゃないな、実はな」
「実は?」
「やっぱり十代の頃と比べるとな」
モスコミュールを飲みつつ話した。
「そうした方面の元気さがな」
「落ちてるか」
「こんなの落ちないと思っていたら」
それがというのだ。
「今はな」
「落ちてか」
「昔程はな」
「お盛んじゃないか」
「最近そうした映像や漫画あるだろ」
「爺さんが若い娘とか」
「そういうのあるけれどな」
それでもというのだ。
「実際はな」
「お盛んな爺さんなんていないな」
「滅多にな、だからな」
それでというのだ。
「俺もな」
「落ちてきてるんだな」
「実感してるよ」
そうだというのだ。
「本当にな」
「それ言うと俺もだけれどな」
友人も自分のことを話した。
「どうもな」
「落ちてるよな」
「ああ」
実際にというのだ。
「わかるよ」
「だからな」
それでというのだ。
「そんな六十歳までな」
「遊ぶとかか」
「それで終わらずな」
さらにというのだ。
「ハーレム行くなんてな」
「とんでもないな」
「それまでも凄いからな」
「男女合わせて四千五百人位か」
「馬でもな」
「ないな」
「バケモノだ」
大友は心から思った。
「創作でもな」
「負けたか」
「完敗なんてものじゃない」
それこそというのだ。
「もうな」
「どうにもならない位か」
「そう思ったよ、目指すはな」
「誰だ?」
「聖闘士の漫画の爺さんだよ」
また創作の世界の話をした。
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