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周りが優しくて

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第二章

「二人共謝るんだよ」
「お互いにね」
「お互い問題があったから」
「だからここは謝ってね」
「二人共ね」
 こう言ってお互い向かい合って頭を下げさせた、そして。
 二人は仲なおりした、その後でデートもした。
 二人はそれぞれの家にもよく言ったが。
「お菓子用意したわ」
「お茶あるわよ」
「二人で楽しくね」
「一緒にいなさい」 
 お互いの家族は優しく言った、兎角だった。
 二人の周りは優しかった、それで信彦は言った。
「僕達って幸せだね」
「そうね、周りの皆が優しくてね」
 凛も言った。
「凄くね」
「幸せだね」
「周りがいい人達ばかりなら」
 それならというのだ。
「やっぱりね」
「それだけで違うね」
「意地悪な人がいなかったら」
 傍にというのだ。
「本当にね」
「それだけで違うよね」
「全くね」
「子供の頃からね」
 幼馴染み同士であることから話した。
「そうでね」
「仲にはそんな人がいても」
「そんな人よりずっとね」
 遥かにというのだ。
「いい人達が多くて」
「親切にしてもらってるから」
「幸せだよ、じゃあ僕達もね」
「そうした人達にならないとね」
「そうだね、皆にそうしてもらってるなら」
「私達もね」
 二人で笑顔で話した、そして兎角人には親切で優しくする様にした。すると。
「いい二人だし」
「それなね」
「俺達ももっとな」
「優しくしよう」
 周りはこう話して二人にさらに優しくした、そして二人もそれならと応えた。そうして優しい世界を築いてだった。
 二人は幸せな人生を送った、共に最期に幸せだったと微笑んで言った。これ以上はないまでに満ち足りた顔で。


周りが優しくて   完


                 2025・1・23 
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