金木犀の許嫁

　　　　　　　　　　　　　　　第五十話　　汗水流して
　五人は昼食はプールの軽食コーナーで摂ることにした、ここで真昼は他の四人に笑顔でこう言った。
「ここ美味しいのよね」
「そうよね」
　夜空が笑顔で応えた。
「私達前に行ったけれど」
「カレーが美味しくてね」
「他のものもね」
「カレーが美味しいことはいいですね」
　白華は満面の笑顔で応えた。
「こうした場所では欠かせないです」
「そうよね、カレーがあるとね」
　真昼は白華にも笑顔で返した。
「何かあったらね」
「食べたくなりますね」
「そのカレーが美味しいなら」
　それならというのだ。
「もうね」
「それだけで、です」
「本当に嬉しいわね」
「そうですよね」
「他のメニューも評判だから」
「カレー以外のものも」
「そう、ラーメンとかカツ丼とかチキンナゲットもね」
　こうしたものもというのだ。
「評判なの、アイスもあるし」
「色々あるんですね」
「八条グループが経営しているから」
　このプールはというのだ。
「軽食コーナーも八条百貨店の屋上みたいに」
「色々あるんですね」
「そうなのよ」
「ここ来ても軽食は食べたことなかったので」
「そうだったの」
「これまではお弁当でした」
　そちらを食べていたというのだ。
「お母さんが作ってくれた」
「そうだったのね」
「それで食べたことなかったんですが」　
　それでもというのだ。
「今回は、ですね」
「私とお姉ちゃんがお話して」
　夜空が話した。
「それでね」
「軽食コーナーで、ってなったんですか」
「私もお弁当作ろうと思ったけれど」
　それがというのだ。
「お姉ちゃんがここの軽食美味しいから」
「食べようとなってですか」
「それでね」
　そのうえでというのだ。
「決まったの」
「そうですか」
「別にいいわよね」
「いえ、何も悪いことはないです」　
　白華はすぐに否定した。
「本当に」
「コーナーで食べていいのね」
「はい」
　全くという返事だった。
「どんな味か楽しみです」
「それじゃあ行きましょう」
「今からですね」
「あのコーナーで昔アルバイトしていました」
　幸雄が笑顔で言ってきた。
「高校時代は」
「そうだったんですか」
「はい、夏休みの間に」
　その時にというのだ。
「そうしていました」
「そうだったのですね」
「懐かしいです」
　佐京に笑顔で言うのだった。