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世界の礎

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第三話 統制その六

 大きな利益を得た、誰もがこのことに喜んだが。
「次は胡麻や菜種だな」
「そうしたものをですか」 
 農業大臣であるノームの中年男ヤクが応えた。
「出して頂けますか」
「そして畑で作ってな」
「そうしてですか」
「それから油を得るのだ」
「油ですか」
「油も必要だ、それもだ」
 義青はさらに言った。
「これからは多くだ」
「必要ですか」
「オリーブがあるか」
「あの木ですか」
「そのオリーブも大々的に植えてな」
 そうもしてというのだ。
「そしてだ」
「オリーブからもですか」
「油を得るのだ」
「作物から油を得るのですね」
「そして民達に使わせやはりな」
「売りもしますね」
「売れるものは何でも売り」
 そうしてというのだ。
「多くのものを得るのだ」
「富をですね」
「そうしていく、また魚の脂でだ」
 これを用いてというのだ。
「蝋も作る、この蝋も使えば灯りの元になる」
「ではその蝋も」
「同じだ」
 他のものと、というのだ。
「民に使わせ売りな」
「利益を得ますね」
「まずは民の暮らしをだ」
 これをというのだ。
「よくする、それが出ているな」
「はい」
 ヤクはまさにと答えた。
「存分に。他の国と比べてです」
「全く違うな」
「圧倒的なまでにです」
「暮らしが豊かだな」
「そうなっています、ただ民の数が多いだけではなく」
「そうだ、民の暮らしが豊かであればな」
 義青は微笑んで話した。
「まさにだ」
「国の力になりますね」
「そうなる、金が動きな」
「国の経済ですね」
「それもよくなりな、だからだ」
「民の暮らしをですね」
「よくしている、それと砂糖も欲しいな」
「砂糖ですか」
「そうだ、蜂蜜とな」
「どれも滅多にない」
「非常に高価なものだな」
「そうですか」
「少ないから高価だ」
 義青はここでも笑って話した。
「だからだ」
「多く作るのですね」
「砂糖もな、サトウキビを多く植え」
「民達に畑で、ですか」
「多く作らせてな」
 そうしてというのだ。 
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