夢幻水滸伝
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第三百七十七話 ベネズエラの栄光その十
「何かとわかればええな」
「そうですね、若し世界の危機と関係があるものがあろうとも」
「危機とは何かがわかったらな」
「有り難いですね」
「ほんまそのことは何もわかってへんから」
だからだというのだ。
「そういうこともわかったらな」
「何よりですね」
「ほんまな」
「それではあちらでも頑張ってきて下さい」
「自然環境はかなり厳しいしな」
「極寒の地ですね」
「海も荒くて」
そうでもあってというのだ。
「獣やモンスターもや、少ないそうやが」
「強いものが多いそうですね」
「あそこはな」
「大変なところですね」
「そやから備えはな」
「かなりのものになりますね」
「寒さが有名やが」
この世界の南極もこのことは変わらない。
「そやけどそれだけやない」
「荒れた海に獣やモンスター達」
「私等星の者達でもな」
「用心が必要ですね」
「アマゾン程やサハラ砂漠程やなくてもな」
「過酷な環境であることは事実ですね」
「そやからな」
だからだというのだ。
「念入りに準備して」
「そうしてですね」
「行って来るわ」
「それでは」
「そしてな」
ピエトリはさらに言った。
「出発するまでの間も準備もしながら政もや」
「やっていかれますか」
「ぎりぎりまでな、ガブリエラちゃんに引き継ぎもして」
仕事のそれもというのだ。
「そのうえでな」
「行かれますか」
「そうするわ」
そのガブリエラに笑顔で述べた。
「私も」
「それではお願いします」
「そうしてくわ」
笑顔のまま言ってだった。
そのうえでピエトリは自分が言った通りにしていった、出発の時までその準備と仕事それにガブリエラへの引継ぎを行ってだ。
後に憂いがない様にした、そして出発の前夜に。
二人で一時のお別れ、南極への出立を祝う宴を開いたが赤ワインを飲んでだった。
ピエトリは笑顔でだ、ガブリエラに問うた。
「こっち世界でも色々あるな」
「全くですね、起きた世界もそうで」
「日本での日常もな」
「こちらの世界は政に戦と」
「そういうので色々あるな」
「左様ですね」
「これからもそや」
これまでだけでなくというのだ。
「色々なことがや」
「起こりますね」
「そうなるわ、南極でもな」
「それは同じですね」
「山あり谷ありでな」
そうしてというのだ。
「川あり岩場ありや」
「何でもありますね」
「アンデス山脈やな」
自分達の大陸である南米を代表するこの山脈のことも話に出した。
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