真剣で軍人に恋しなさい!
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『落下してきた元軍人』
「あの~、マルさん?」
「何ですか司桐?」
「え~っと、何で縛られてるんですかぁ!?」
どうやら予定の時間を寝過ごしたらしく、寝たまま連れてこられたみたいだが・・・手足は勿論、腕までもロープで縛られている
「大丈夫ですよ。そのロープは降下と共に切れますから」
「何その無駄な技術!?・・・って、降下ってなんですか?」
「・・・そろそろ着きます。チャールズ、トリスタン、降下を開始しなさい」
『イエッサー』
「ちょ、トリスタン! チャールズ! 放せ! 貴様らそれでも軍人か!?」
『軍人ですが、何か?』
「ごもっともですよチクショー!!」
『では、良い学園生活を』
俺を落とし、アイツらは敬礼していた・・・テメェら、ドイツ帰ったら覚えとけよ!!
「ってほんとにロープ切れたし、寒いし寒いし寒いぃぃぃ!?!?」
高度何千mから落とされたかは知らんが、とにかく寒い! 制服でスカイダイビングとか馬鹿でしょ!? 普通凍傷なんぞで済まないからね!
「って、パラシユートは・・・え、無い?」
背中にある筈だったパラシュートは影も形も無かった
「ってんなことしてる内に地上見えてきたし!? あ、もういいや」
元軍人、落下しま~す
◇
「そして最後じゃが、転校生の知らせじゃ」
恒例、学園長である『川神鉄心』の朝礼である。
基本的に内容はこれと言って変わっている物はなく、フツーの朝礼である
「おいジジイ、その転校生は強い奴か? それともかっわゆ~い女子か?」
「学園長と言っておるじゃろうが! まったく・・・強い奴じゃよ。それもお前以上にな」
その時、全体がザワつき始めた・・・何しろ、川神最強と呼ばれる『川神百代』を越える者など居るはずがないのだ
「そうか・・・なら尚更楽しみになってきたぞ転校生!!」
百代はニヤリと笑った・・・何故なら、百代の実力は川神院にいる修行僧を赤子の手を捻るように倒し、各地で最強と謡われている様な奴らも軽く倒してしまうため、自分と同等かそれ以上の実力を持った相手を捜していた
「予定ではそろそろなんじゃがのう・・・おお、あれじゃ」
鉄心が空に指を指すが、生徒は首を傾げながら空を見上げる
するとーー
「死んでたまるかああぁぁ!!」
人が空から落ちてきた
そして
ズドンッ!
まるで戦車がキャノン砲を撃ったような轟音と共に、砂煙が大きく上がる
後書き
「・・・ったく、パラシュート無しとかヒドすぎないか?」
「久しいのぅ・・・鷹月 司桐」
「どうもです、鉄心さん」
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