八条学園騒動記
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第七百八十三話 徴兵制度その十
「かなりね」
「嫌よね」
「全くだよ」
「まあそれはね」
ペリーヌは嫌そうに言った。
「あいつ等の偏見ね」
「エウロパのね」
「そうよね」
「バイキングは野蛮でね」
「連合軍は紳士よ」
「確かに騒がしいけれど」
「連合全体がそうだし」
お国柄だというのだ。
「それはね」
「当然とね」
「うん、それでね」
トムはさらに話した。
「マナーは守ってるから」
「ちゃんとね」
「暴力とかはだよ」
「絶対にないから」
「それで野蛮とか言うのは」
それはというのだ。
「間違いだよ」
「本当にね」
ペリーヌもその通りだと答えた。
「そうだよ」
「そこを間違えたのが」
それがというのだ、トムは真剣な顔でペリーヌに話した。それは彼にとっても譲れないことであるのだ。
「連合軍が野蛮とか」
「違うのにね」
「そうだよ」
まさにというのだ。
「そうなのに」
「バイキング呼ばわりとか」
「大柄で」
そうであってというのだ。
「それで沢山食べたらね」
「それでバイキングか」
「違うから」
「どの人も明るくて礼儀正しい」
「紳士だよ」
連合軍の者達はというのだ。
「災害が起こったら真っ先に来てくれて」
「助けてくれる」
「そうした人達でね」
「ヒーローよ」
「そう、ヒーローだよ」
トムはまさにと答えた。
「連合軍は」
「私達から見るとね」
「確かにお巡りさんや消防署員の人に比べると」
そうすると、というのだ。
「人気はないけれど」
「それでもね」
「紳士でね」
「悪いことはしないわよ」
「実際にエウロパで連合軍が起こした事件って」
スターリングが話した。
「殆どだよ」
「なかったわね」
「そうだよ」
こう蝉玉に話した。
「もうそれはね」
「ちゃんと出ているわね」
「統計でね、騒がしくて」
スターリングもこのことは認めた。
「沢山食べるけれど」
「エウロパから見て」
「けれどね」
それでもというのだ。
「ちゃんとね」
「紳士でね」
「そうであってね」
「厳しい軍律を守って」
「そうしてね」
「悪いことしなかったから」
エウロパ戦役の時もとだ、蝉玉は話した。
「バイキングとはね」
「違うよ」
「全くね」
「そうだよ」
まさにというのだ。
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