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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第九話 蛇の力その九

「貴方も猫なのですから。むしろ」
「むしろですか」
「貴方は先陣になるべきです」
 こう言うのだった。
「何故なら貴方は平凡な寝込んだからです」
「平凡だからですか?」
「そうです。平凡だからです」
 ずい、とだ。カツオの前に出たまま話していく。
「凡人は僕達の礎にならないといけないのですよ」
「うう、何か怖いです」
「怖くなくなる方法はあります」
 強引に言っていくにゃてんしだった。
「そうです。僕にです」
「にゃてんしさんに?」
「今日のおやつを御馳走しなさい。そうしれば怖くなくなります」
「こいつ何とかした方がいいじゃろ」
 カツオを脅かしてカツアゲまがいのことをしているにゃんてんしを見ながらだ。幸村が周囲に尋ねる。
「というか本当に天使なのか?元とはいえ」
「あまりにも人格が問題になり天界にいられなくなったのでしょう」
 又兵衛は事情を的確に見抜いていた。
「素行に問題があったかと」
「そうであろうな。こ奴はそういう奴じゃ」
「困ったことです」
「とにかくじゃ。おやつなら好きなだけある」
 幸村はにゃてんしのカツアゲは止めさせた。
「だからじゃ。弱い猫をいじめるのはよせ」
「やれやれ。仕方がないですね」
 全く反省していない態度でだ。にゃてんしは返す。
「それではです」
「そうじゃ。今度やったら承知せぬぞ」
 幸村は釘を刺すことも忘れない。
「わかったな。これで」
「はい、わかったことにしておきます」
 こうしたやり取りをしてだった。にゃてんしはとりあえずは大人しくなった。サルではそうしたやり取りが行われていた。その中でだ。
 天道がだ。デザートの豆乳アイスを食べてからだ。
 そのうえでだ。周囲に言うのだった。
「ではだ」
「行かれるんですね」
「そうさせてもらう」
 こう明日夢にも応える。
「それではな」
「はい。では頑張って下さい」
「何故ワームが出て来たのか」
 天道は考える顔で述べる。
「その謎を突き止め。そしてだ」
「あちらの世界にもいるスサノオとですね」
「戦う。そして勝つ」
 天道は一言で述べた。
「今度の戦いもな」
「校門っていうと」
 ここで言ったのはだ。桐矢だった。
「学園が戦場になるか」
「一体どうした戦いになるんでしょうか」
「学園での戦い方も知っている」
 天道はかつての戦いのことを思い出していた。
「何ということはない」
「そうですか。じゃあ」
「期待している」
「お祖母ちゃんが言っていた」
 天道はここであの言葉を出したのだった。
「人の期待に応えるのは人として最高のことだとな」
「いいことを言われたお祖母さんですね」
 宗朗はその天道に対して述べた。
「僕もそう思います」
「そうだな。だからこそだ」
「はい、だからこそですね」
「俺は人として最高のことをしに行く」
 即ちだ。期待に応えるというのだ。
「そうしていく」
「では」
「また会おう」
 宗朗達にも別れを告げる。そうしてだった。
 天道はサルを出た。その背を見てだ。十兵衛が言った。
「天道さんって凄い人だよね」
「器はあるな」
 幸村はここで響鬼を見て述べた。
「響鬼とはまた違った意味で」
「彼も多くのことを経てきたんだ」
 そうだとだ。彼は話すのである。
「それでなんだよ」
「経験が人を大きくする」
 今度は慶彦が言う。
「僕もそうした意味では経験を積まなければならないか」
「お兄様も変わりましたね」
 千姫はその兄の言葉について問い返す。
「何か人として丸くなりました」
「ははは、僕も色々あったのかな」
「そう思います。それではです」
「食べましょう」
 明日鬼がここで彼等に話す。
「この世界の食べ物を」
「後で和菓子も食べましょう」
 あきらも笑顔で話す。
「立花のお菓子は絶品なんですよ」
「私達もお店なんです」
「父も一緒にいますから」
 その立花姉妹の言葉である。
「サルの次は立花にいらして下さい」
「是非共」
「はい。じゃあそうさせてもらいます」
 宗朗が笑顔で応えてだった。そのうえでだ。
 彼等は一つの戦いが終わったことを祝ったのだった。そうして今は美味い食事を楽しんだのである。


第九話   完


                      2011・10・2
 
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