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新オズのかかし

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第五幕その九

「それからはなのね」
「ずっと幸せで」
 そしてとです、セーラはドロシーにお話しました。
「今はこうしてです」
「オズの国にいて」
「永遠に幸せなのですから」
「ロンドンのことは一瞬ね」
「ほんの」
「そうなのね」
「不幸があろうとも」
 セーラはドロシーに微笑んで言いました。
「まさにそれはです」
「一瞬のことで」
「永遠の最高の幸せに包まれていますから」
「いいのね」
「私は」
「そうなのね」
「この国ですが」
 セーラは自分のお国のお話もしました。
「とてもいい国なので」
「好きなのね」
「心から愛しています」
 ドロシーににこりと笑って答えました。
「ですからいつも私の全ての力を以てです」
「統治しているのね」
「この国の誰もが幸せでいられる様に」
「貴女みたいに」
「そうです」
「そういえばね」
 ここでトトが言いました。
「ミンチン先生達はどうなったのかな」
「その人達は学院が破産しそうになって」
 ナターシャがお話しました。
「セーラさんの寄付で助かったのよ」
「日本ではそうなっているの」
 恵梨香も言います。
「アニメの方でね」
「ミンチン先生はセーラさんにとても酷いことをしたけれど」
 それでもと言うジョージでした。
「セーラさんに救われたんだよ」
「そのうえでセーラさんはインドに戻ったんだ」 
 神宝はこのことを言い加えました。
「学院とそこにいる人達を救ってね」
「自分に酷いことをした人達を助ける」
 カルロスはしみじみとした口調で言いました。
「そうは出来ないね」
「凄いね、神様みたいだよ」
 トトはここまで聞いて思いました。
「セーラ嬢は」
「ええ、そうよね」
「僕達もそのお話を聞いて凄いと思ったよ」
「日本のアニメでのことだけれど」
「こんなこと出来ないって」
「そうはね」
「僕だったら自分や他の人に酷いことをする人を助けないよ」 
 絶対にというのです。
「本当にね」
「そうね、ただね」
 ここでナターシャはトトに言いました。
「アニメは声優さんがおられるでしょ」
「それぞれのキャラクターの声をあてるね」
「いじめの場面が酷過ぎて」
 それでというのです。
「皆物凄く怒ったのよ」
「いじめをするミンチン先生達に」
「そしてその怒りがね」
 この感情がというのです。 
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