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生まれ変わったら、青い肌を持つ異星人になりました【未完】

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第5話「エーリク・ヴァム・デスラーから見たアベレーテ/私(俺)は・・・!」

 〈エーリク・ヴァム・デスラーSIDE〉公邸内

 私はエーリク・ヴァム・デスラー、大公の地位に有りこのガミラスを治めて(私一人だけではないが)いる。

 私は現在、職務を行っているのだが今日も量が多かった。各領主から送られてくる書類を捌いている。
 
 臣民達が満足のゆく生活を出来ているか、領地管理はしっかりと出来ているのか、一言一句見て確かめ、終えたら印を押す。

(今日も寝る時間が遅くなりそうだがそろそろキリがつきそうだ)

 ーーコンっ コンっ 
 ドアを軽く叩いた音がした。

「お忙しいところ失礼します」
「パオラか、入りなさい」

 入室を促した後、彼女は入った。

「申し訳ありません、お仕事中に・・・」

「構わない、丁度良くキリがついた」

 しかし、パオラ・・・、顔が強張っているな、緊張もしている様子だ。なにかあったのか?・・・また、アベレーテになにかあったのか?・・・
 彼は表情では出ていないが内心は心配になっていた。デスラー家当主であると同時にアベレーテの義父であるエーリクは、アベレーテのことを家族として愛している。
 そんな彼女にいったいなにかあったのか...パオラへ問いかける。

「教えてほしい、なにがあった?」
「お嬢様のことで、その、お話が...」

・・・っどんな話だろうか・・・
 胃が痛くなってきたような気がするぞ。

「そう緊張するな、肩の力を抜くんだ」

(抜いてほしいって言った自分だが逆に力入れてしまったような・・・)

「お嬢様から当主様にお願いがあると」「内容は・・・」

・・・お願い、か・・・

 マティウスが天国へと旅たってから自室に居ることが多くなっていた。彼女は兄を慕い兄のことが好きだった。
 そんな兄マティウスが今より1週間前に死去した。さぞ辛いだろう、きっと自分より悲しく寂しい思いをしている。

 ーならばー

「・・・でありまして、当主様?」

 直接、お願いを聞こう。そして励まそう。

「私がアベレーテのもとに出向き、理由を聞く。すまないが戻るまでの間、ここを頼む」
「かしこまりました」

 当主として、いや親として義務がある。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ー30分後ー〈アベレーテ室前〉

 身だしなみを整えるのに時間が掛かってしまった。

 ーーコンっ コンっ。
 ドアを軽く手の甲でノックした。

「私だアベレーテ、入るぞ?」
「どうぞ」

 入室の促す声を確認、深呼吸。

「入るぞ」

 そう言って入室する。
 目に映るのは窓際で読書をしているアベレーテ。
 
(アレは去年14になった彼女へ贈った本。読んでいてくれていたのだな)

 エーリクは少し嬉しくなったが自分が来た理由を伝え内容を聞く。

「アベレーテ」
「はい、父上」
「お願いがあるようだな」

 そう言うと少し表情が強張ったが、顔を引き締めると彼女は言う。

「私はマティウス兄上と同じ職を歩みたいのです」

・・・聞き間違い、いやでも確かに・・・

『私はマティウス兄上と同じ職を歩みたいのです』

 私は困惑し驚愕した。この子はなんと言った?マティウスと同じ道っだと?

 生半可な気持ちでそれを言うな!なんてことを言うんだっ・・・
 マティウスは若いながらも逸才であり内政においても軍務においても優秀な男であった。そして・・・私の大事な甥でもあった・・・。
 そして・・・【真実】を知る一人でもある。

 今、ガミラスはマティウスを失ったことにより我が臣民達は不安の想いを抱えている。そんな中、敵対勢力が攻めてきたらさらなる被害が発生する。

「分かっているのかアベレーテ、兄が、私達がどれだけの想いをしてこの戦争をしているのか」
「本当に分かっているのか!」

 驚くだろう、そして悲しいだろう。彼女だって【真実】を知る一人でもあるのだから。きっと私は鬼のような声をして鬼のような顔をしているだろう。
 この戦争はただの戦争では無い。すべてのガミラス民族を救う為の戦争なのだ。

「それでも、です」

 彼女が声を発した。もう一度目線を合わせる。

「私は、兄上を尊敬しております」
「自分にはなんの取り柄も無かった私にとって兄は見本でした」
「しかし、憧れの兄はもうこの世にはおりません」

ーなんだろうか、この気持ちは・・・?さっきまでは怒りいっぱいだったのが
この声を聞くと落ち着いてくるような気が?いやそんなはずが、あっ・・・

「もう、逃げているだけの私ではいられません。」
「変わりたいんです」

 アベレーテは覚悟を決め、真っ直ぐな目をしていた。
 ・・・そうか、この子はもう少女から大人になろうと頑張ろうとしているのだな・・・。

「だから私は・・・!」「もうよい」「!?」

 この姿勢も瞳もマティウスに似ている。

「アベレーテ、その願い叶えようじゃないか」

 私はもう老いぼれだ。いつ五体満足に動けなく日が来る。でも、それまでは・・・!

「ただし、私の元で働きなさい」

 この子は未来の希望だ。【真実】から怯えることの無い未来を創ろうとする勇者だ。いつもは陽光が浅いこの部屋には不思議と優しく包み込むような光が窓から照らさていた。

〈アベレーテSIDE〉
 私(俺)は今度こそーーー
「社会で上位の地位を手に入れて快適な生活を掴んで見せる!!」

〜6年後〜
『ガーレ・ガミロン!』
『ガーレ・デスラー!』
『ガーレ・フィズロン!』 
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