夢幻水滸伝
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第三百六十五話 戦場での会談その一
第三百六十五話 戦場での会談
戦は引き分けに終わった、だが政はこれからも続く。それでメルヴィルは朝食の場で仲間達に言った。
「戦はもう出来んが」
「それでもですね」
「まだやるべきことがあるわ」
ボームに話した。
「ほんまな」
「左様ですね」
「今度は政や」
こちらの話になるというのだ。
「それでな」
「これかどうするか」
「それが問題や」
「今回の戦で、です」
ボームは考える顔で話した。
「勝てばです」
「わし等がアメリカを治める」
「そうなっていましたね」
「西の連中を迎え入れたうえでな」
「メルヴィル君がアメリカの棟梁となり」
「そうなってたけどな」
それがというのだ。
「残念ながらな」
「引き分けになり」
「どうするかってなってるわ」
「これから」
「そや、機をあらためて再戦するか」
「東西で分けるか」
「若しくはな」
ゆで卵を食べつつ言った、メニューは他にはトーストとフルーツの盛り合わせだ。そうしたものを食べつつ話している。
「一緒にやってくか」
「どれかですね」
「そうしたことをな」
「これから考えていきますか」
「そうしよか」
「そうですか」
「そや、そしてや」
さらにだ、メルヴィルは話した。
「自分達の考えを聞きたいが」
「再戦も棲み分けもです」
ボームはこの二つの選択から話した。
「どうも」
「よおないな」
「再びこうして戦いましても」
「また引き分ける可能性が高いな」
「両軍死力を尽くして戦い」
そうしてというのだ。
「策もです」
「必死に考えて出していってな」
「引き分けですから」
「また戦ってもな」
そうしようともというのだ。
「やっぱりな」
「引き分けに終わるとです」
「思うな」
「また棲み分けも」
これもというのだ。
「やはりこの世界でもです」
「アメリカは一つやないとな」
「よおないです」
「分裂はあかんな」
「一つであるべきです」
絶対にというのだ。
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