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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第八話 信の激突その九

 そのことを言いだ。響鬼は。
 太鼓を再び叩く。そしてまた天草に言った。
「もう憎むことも怨むこともない」
「そうしたこともまた」
「そう、もういいんだ」
 優しい声になっていた。
「だからもう」
「私は」
「休むといい」
 言葉にある優しさがさらに深いものになっていた。
「ずっと。静かに」
「もう。私は」
「戦う必要もない」
 鬼の仮面からこのうえなく優しい言葉が告げられる。
「さあ、それじゃあ」
「ええ、じゃあ・・・・・・」
 遂にだ。天草のその身体が。
 柔らかい黄金の光に包まれていく。そうしてその中で悪夢から覚めた様な晴れやかな顔になりそのうえでだ。彼女は光の中に消えたのである。
 それを見届けてだ。義仙は。
 どうしていいかわからない顔になっていた。そうして出る言葉は。
「私は」
「暫く考えてみることだ」
 響鬼は彼女にも言うのだった。
「自分がどうするかな」
「私自身が」
「そう。そうすればいい」
 これが響鬼への義仙の言葉だった。
「ゆっくりとな」
「少なくとも御主のしがらみは消えた」
 幸村もその義仙に話す。
「後は御主でこれからどうするか考えることじゃ」
「私自身が」
「うむ。そうせよ」
 こう義仙に告げてだった。するとだった。
 義仙は何処かへと去っていった。そのまま今は姿を消した。その時には周りの戦いも終わっていた。魔化魅も亡霊達もいない。しかしだ。 
 響鬼は仲間達にだ。こう言ったのである。
「じゃあ第二試合だな」
「スサノオですね」
「そろそろ出て来るかな」
 響鬼は宗朗に答えた。
「向こうも」
「さて、何の姿で出て来るかだな」
 斬鬼はそのことを問題にしていた。
「こちらの世界で来るかそれとも」
「それともですよね」
「若しくは」
「俺達の世界の姿で出て来るか」
 響鬼は威吹鬼と轟鬼に応えながらこんなことも言った。
「どうしてくるかだな」
「そうだね。君達も僕達も日本だ」 
 慶彦はこんなことを言った。
「日本なら。取るだろう姿は」
「あれかな」
 響鬼はふとした感じで頭の中にあるものを思い出した。その思い出すものは。
「八つ頭の」
「あれですのね」
 兼続も流石にこのことはわかるといった感じだった。
 しかしだ。ここでこんなことを言うのが彼女だった。
「ナナマタのですわね」
「御主そのネタは止めるのじゃ」
 幸村がその兼続にここでも突っ込みを入れた。
「だからあれじゃろ。青狸であろう」
「むっ、あの漫画だというのでして?」
「あれはネタにするのはまずいから止めるのじゃ」
「この世界でもあの漫画はあるのか」
「うむ、あの漫画はこちらの世界でも人気じゃ」
 幸村は桐矢にも答える。
「とにかくじゃ。あのナナマタというのはじゃ」
「違うというのですわね」
「そうじゃ。頭がなまってマタとなったのであろう」
 これが幸村の見立てだった。
「だから股とかそういうものではないのじゃ」
「そうでしたの」
「そうじゃ。しかしあれとなるとじゃ」
「これまで以上に厄介な相手になるわね」
 千姫も言う。彼女達は既に着地している。そのうえで話をしているのだ。  
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