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けんぷファー 黒のケンプファー

作者:風薙
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第六話『女装って・・・何が楽しいの?』

西乃 ますみとか言う女子生徒に捕まった俺だったが紅音とナツルの助け船で、難を逃れたーーはずだった。

「それでさ詩楼、さっきの貸しで・・・服買うの手伝ってくれないかな?」

「買い物!? 私も行きますー!」

えぇ、まったくの予想外の出来事でしたよ・・・ますみさんが付いてくるなんてさ!?
適当にナツルに服を合わせて、ぱぱっと帰ろうとした一秒思考の計画が無駄になっちまったよ!

そして現在に至る

「ナツル~お前のせいで、面倒なヤツが来たじゃねえかよ~」

「ゴメン・・・でもまさか付いてくるとは思わなくて・・・」

いや、そこまでシュン とされると俺の立場が・・・

「まぁこうなったことを、とやかく言っても変わらん・・・貸しはこの次に延長だ。異論は認めん」

「・・・うんっ!!」

うむ、幼馴染みながら可愛くて宜しい! 女の子には笑顔が一番ですもの

「おふたりさ~ん、何をコソコソ話しているんですか~?」

うるさいぞ、元凶め。 東田みたいな性格しやがって・・・

「いや、なんでもない。 それより何か買う・・・紅音さん、そのワンピースを持ってこちらに来るのでしょうか・・・?」

瑠璃色の少し長めのワンピースを持ってゆっくり歩み寄ってくる・・・何か怖いからやめて!?

「いや~何か詩楼さんって、髪が長いのもあるかもしれないですけど、女装が似合いそうかな~ と思いまして」

「いやいやいや、似合わんから! 逆に吐き気を催す可能性がありますから!」

ここで女装をすれば・・・男としてのナニカを失う

「能ある鷹は爪を隠す っていいますしね、紅音、ここは私も協力しよう!」

ブルータス、お前もか!! しかしこっちにはまだ手が!

「詩楼の女装姿・・・クール系になるのかな~///」

クソ、味方がどこにもいねぇ! 腹決める? 決めちゃう?

「・・・やってやろうじゃねえか! だが、負担はしないぞ。 気分が悪くなっても責任は取らん! イイな?」

『(と、言いますか・・・絶対似合うと思います)』

ワンピースを受け取り、試着室に入っていく

「やるからには真面目にやるか・・・しかし、どうしてこうなった?」

ブツブツ 疑問などを言いつつも、髪を解き、Yシャツを脱いでワンピースを着る

どこで間違ったんだ俺?

着替えを終え、ナツル達の前に姿を現す

「さあ、笑うなら笑え、吐くならトイレへ・・・って、何? おかしい?」

3人の視線が突き刺さるようにガン見してくる・・・興奮しないよ?

『綺麗・・・(です)///』

・・・まさかの反応キタ━ヽ・∀・ノ━!!!!  え、どうリアクションしろと?

「あのさ・・・詩楼、一つお願いがあるんだけど・・・」

「女性として過ごせ とかそう言うのだろ? 拒否する」

何が楽しくて女装して過ごさねばアカンのだ

「パフェ奢るから「オッケー任せろ!」ありがとね!」

ん? 先程と言動が違う? 気のせいだろ
そこにーー

「ねえ君達、星鐵学院の生徒・・・と、一般女性の方で?」

一番最悪のパターンだよ・・・なんで東田が来てるんだよ!? 幸い、制服じゃないけど・・・幸いって言っていいのか?
声変えて、このまま凌ぐしかないか・・・

「え、えぇまぁ・・・」

苦笑いで対応するが詩楼

「僕さぁ写真撮るのが趣味なんだ!」

ポン と詩楼の肩に手を置く東田

「(騒がしいだけじゃなくてキモイ!!)」

「今度、星鐵学院の美少女写真集を出すんだけど、そこに載せるからどう?撮らせてくれない?」

「ウザッたいので帰って頂けますか? 彼女方も迷惑しています。 何ならセクハラか、実力行使で出ていってもらいます」

あ、本音がつい!

「もの凄く綺麗な声してるね!すげー僕好み!!」

コイツは罵られて悦ぶタイプなのか!?

呆れ顔でため息をついていると

「ねーねーいいじゃん」

「は?」

チャラ男の声がしたのでその方向をを見ると

「そうそう、カラオケ行こうよ!」

「行きません!!」

「行かねえよ!」

紅音とナツルがチャラ男共に絡まれていた

「はぁ・・・貴方は即刻消え去りなさい。 5秒以内に・・・出来なければ目を潰します」

「わ、分かった、僕は言われたとおり消えるさ」

東田が去っていったのを横目で確認し、ド腐れ野郎共のもとへ向かう

「ナツルさん、紅音さん、帰りますよ」

「「は、はいっ」」

サッ とチャラ男から逃げ出し、詩楼の元に着いたと同時に歩きだそうとする

「ねぇ君!」

ガシッ と俺の肩が捕まれる

「・・・何か御用で?」

顔だけ相手の方を向く。チャラ男はヒュ~♪ と軽く口笛を吹き、目線を顔から下へ動かす

「おぉ~!君、すっげえ美人だね!どう? 俺達とカラオケに行かない?」 
 

 
後書き
加筆、修正しました 
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