姉妹でお弁当が違う理由
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第一章
姉妹でお弁当が違う理由
小学六年生の井上保美は魚介類が好きだ、だからよくお弁当にも入れてもらいこの休職がなく母の成美にお弁当を作ってもらってだ。
お昼に食べて家に帰ると母に言った、二人共面長で大きな目で唇は小さく黒髪で。保美は母と同じ位の背で胸も同じ位大きい。実はブラもスポーツブラでなくなっている。二人共黒のロングヘアであるが母は後ろで縛っている。
「お弁当海老フライ入れてくれたわね」
「あんた好きだからね」
母は娘ににこりと笑って応えた。
「だからよ」
「それで入れてくれたのね」
「そうよ、海老好きだからね」
保美がというのだ。
「入れたけれど喜んでくれたのね」
「凄くね」
「それは何よりよ」
「また入れてね」
母娘でこんな話をした、そして部屋に戻ってだ。
部屋を共有している三つ下の妹の直美姉そっくりの顔だが黒髪をおかっぱにしている彼女は言った。
「お姉ちゃんのお弁当海老フライだったの」
「ええ、そうよ」
妹に向かい合ってソファーに座って話をしながら笑顔で答えた。
「美味しかったわ」
「私アジのフライだったけれど」
「そうなの」
「ええ、海老フライじゃなかったわ」
「そうだったのね」
「というか」
妹はさらに言った。
「私海老食べたことないけれど」
「そういえばそうね」
保美も言われて頷いた。
「あんたいつもね」
「海老がご飯に出てもね」
「食べてないわね」
「お母さんいつもね」
それこそというのだ。
「海老どけてね」
「食べてるわね」
「海老が入るお料理でも」
それでもというのだ。
「何か私の食べる分は海老入れる前にお料理して」
「出してるわね」
「それでお姉ちゃんとお父さんとお母さんが食べる分に」
「海老入れてるわね」
「そうしてるでしょ」
「私海老好きだけれど」
保美はそれでもと答えた。
「あんたはね」
「そうよね」
「何でかしら」
「お母さんに聞いてみる?」
「そうね」
姉は妹の言葉を聞いてそれならと応えた。
「それじゃあね」
「ええ、そうしましょう」
「晩ご飯の時にね」
姉妹で話してそしてだった。
実際にだ、保美は直美と一緒に晩ご飯の時に母にどうして直美の料理、お弁当にも海老がないのか尋ねた。するとだった。
母はすぐにだ、こう答えた。
「直美は海老アレルギーなのよ」
「海老アレルギー?」
「私が?」
「そうなのよ」
こう話すのだった。
「実はね」
「そうだったの」
「私アレルギーなの」
「若し直美が海老を食べたら」
母は夕食の鮪のステーキを食べつつ話した、姉妹もそれを食べている。
「瞼が晴れたり身体に発疹が出来て苦しくなるの」
「そうだったのね」
「私海老食べたらそうなるのね」
「最悪死ぬかも知れないから」
『死ぬって」
「まさか」
「そのまさかよ。子供の頃ちょっと食べてそうなって」
それでというのだ。
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