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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第八話 信の激突その四

「百で多いとは限らんわ」
「それはどうしてですの?」
「わらわ達の強さを考えてみよ」
 ここで言うのはそれぞれの質のことだった。
「百おってもわらわ達のそれぞれの強さならばじゃ」
「はい、どうということはありません」
「百いようが千いようが」
 半蔵と又兵衛は幸村の言うことを理解していた。そのうえでの言葉である。
「我等ならです」
「倒せます」
「そういうことじゃ」
 ここでまただ。幸村は兼続に言った。
「万で多いと言え。しかし万来てもじゃ」
「勝てるというのでして?」
「勝つのじゃ」
 幸村は今は一言だった。
「よいな。それだけじゃ」
「万が来てもですの」
「一人一人の力でわらわ達に対抗できるのは」
 義仙と天草を見ての言葉だった。
「あの者達だけじゃ」
「では周りのこの連中は」
 見れば魔化魅の他にもいた。落ち武者の如き連中は。
「何ですの?」
「ふん、見たところただの亡霊じゃ」
 具足を着けてはいる。しかし身体が透け朧な感じだ。それを見ればわかることだった。
「あの程度の者達造作をもない」
「はい、それではです」
「あの者達が我々が」
 半蔵と又兵衛が彼等に向かうというのだ。
「ではお任せ下さい」
「そして直江、貴女もです」
 半蔵が兼続に声をかける。
「あの者達に向かいましょう」
「わたくしお化けは嫌いですの」
 こう言ってだ。兼続は拒否しようとする。
「ですからそれはですわ」
「我儘を言うでない」
 しかしその彼女にだ。幸村が何処からか出してきたハリセンで彼女の頭を後ろをはたく。
「そんなことを言っておる場合か」
「うう、はたきましたわね」
「何度でもはたくぞ」
 ハリセンを持ちながら兼続に言う。
「それこそな」
「何という奴ですの、わたくしは」
「まあまあ。今はね」
「見れば亡霊の数は増えてきてるし」
 まだ言おうとする兼続にだ。威吹鬼と轟鬼が言う。
「一緒に戦おう」
「そうしようね」
「そうですわね」
 二人に穏やかに言われるとだ。兼続も。
 憮然としながらも納得してだ。そうして応えるのだった。
「御二人となら一緒に」
「うん、戦おう」
「今からね」
 こうしてだった。兼続も二人と戦うことを決めた。
 そして斬鬼と朱鬼も言うのだった。
「では俺達もだ」
「亡霊達の相手をするわ」
 こう言うのである。そのうえでだ。
 威吹鬼と轟鬼、そして桐矢にだった。
「行くぞ」
「一万。大したことはないわ」
「はい、やります」
 桐矢が応えてだ。そのうえでだ。
 彼等はそれぞれ変身に入る。そして。
 響鬼もだ。後ろにいる明日夢に言った。
「それじゃあな」
「はい、行ってらっしゃい」
「すぐに帰ってくるからな」
 言いながらだ。その右手にあの鬼を出してだ。
 そうしてだ。顔の前に掲げる。すると。
 そこから鈴の音が鳴りだ。響鬼の身体が光に包まれ。
 鬼になった。そしてさらに。
 そこから紅の姿になる。紅の鬼の姿から宗朗達に言う。
「じゃあ行こうか」
「それ響鬼さんの全力ですね」
「切り札ってところかな」
 その姿になっても響鬼は響鬼だ。気さくな返事は変わらない。 
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