| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

金木犀の許嫁

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二十九話 質素な充実その五

「それで本当に買いたかったら」
「買うことね」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「その時はね」
「少し考えることですね」
「それが本当に買いたいか」
「二週間位ですね」
「すぐその場で買わないで」
 それでというのだ。
「それがその時しかないとか」
「そういうものでないと」
「その時しかなくても」
 例えそうしたものでもというのだ。
「本当に欲しいか、必要か」
「考えることですね」
「無駄もの買いはね」
 それはというと。
「二週間位考えたらね」
「やっぱりいらないとかですね」
「わかってね」
 そうであってというのだ。
「買わないわ」
「そして無駄遣いしないですね」
「そう、だからね」
「少し考えるといいですね」
「時間置いてね、ただそうしたら」
 夜空は少し苦笑いでこうも言った。
「買いたいものを買い逃すこともね」
「ありますね」
「そうだけれどその辺りの判断はね」
 それはというと。
「難しいけれどね」
「そこはですね」
「何でもそうしたことは」 
 白華に考える顔で話した。
「人生の経験でね」
「わかりますか」
「そうだって言われてるわ」
「そうですか」
「何でも経験を積めばね」
 そうすればというのだ。
「わかるっていうし」
「人生の経験ですか」
「それでね」
「そうですか」
「お母さんが言ってるのよ」
 朝華、彼女がというのだ。
「お買いものだってね」
「時間を置いて考えるべき時とですね」
「すぐに買うべき時の差がね」
「具体的には」
「特価とかいいものが安売りとか」
 そうしたというのだ。
「ここだっていう時はね」
「買うべきですか」
「そうなの、お父さんも言ってたし」
 秀樹もというのだ。
「買うべき時はね」
「いいものが安く売っている時ですか」
「お店のお料理も」
 こちらもというのだ。
「特別サービスでね」
「美味しいものが安く売っていたら」
「そうしたらね」
 その時はというのだ。
「好きな食べものならね」
「食べるべきですか」
「そうもね」
 秀樹もというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧