黒幕
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第二章
「彼がディープステートと戦っているという」
「あの候補をですね」
「そう、彼を見ればね」
そうすればというのだ。
「わかるよ」
「どうもです」
若い学者はオルコットに話した。
「発言の全部がです」
「攻撃的でだね」
「根拠がなく政策も」
「何に対してファーストか」
「自分自身ですね」
「そう、彼はね」
まさにとだ、オルコットも言った。
「そうだよ、その彼をよくね」
「見ることですね」
「そうすればわかるよ」
ディープステートが存在するかどうかがというのだ、そして若い学者は彼が言う通りに大統領候補を見て言ったが。
投票直前になってだ、彼はオルコットと共に大学のレストランで昼食を食べつつ話した。
「ディープステートなぞありません」
「彼を見てわかったね」
「はい、彼を見てみますと」
その大統領候補をとだ、昼食のハンバーガーを食べつつ話した。
「出鱈目な政策、人権無視、白人至上主義、民主主義の軽視と」
「まだあるね」
「嘘ばかり言い人格攻撃に誹謗中傷、異様に攻撃的で狭量で強欲で」
オルコットにさらに話した。
「自分しかありません」
「ビジョンはないね」
「とても、我が国のことも世界のことも」
「考えていないね」
「私利私欲だけで」
頭の中にあるのはというのだ。
「その為には恥も外聞もありません」
「そうだね、百人いて」
オルコットも言った。
「四十九人が忌み嫌ってもだよ」
「五十一人を騙せれば平気ですね」
「数多くの裁判を抱えているね」
「違法ビジネスに不倫に揉み消しに」
「そして全ての件に無罪を主張している」
「被害者意識丸出しで喚いていて」
裁判に対してというのだ。
「裁判官や陪審員の人達への恫喝もです」
「行っているね」
「悪事のオンパレードです」
まさにというのだ。
「それも私利私欲に基づく」
「そう、彼はまさにだよ」
「我欲だけですね」
「ビジョンもなくね」
「自分以外のことはだよ」
それこそとだ、オルコットはコーラを飲みつつ話した。
「全くだよ」
「考えていませんね」
「さて、そうした人がだよ」
若い学者にあらためて言った。
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