金木犀の許嫁
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第二十七話 実家に着いてその一
第二十七話 実家に着いて
一行は真昼と夜空の実家に着いた、白華は車から降りて二人の家を見て言った。
「いいお家ですね」
「いや、白華ちゃん達のお屋敷と比べたら」
すぐにだった、夜空はその白華に応えた。
「とてもね」
「いえ、お家は住みやすさです」
「それなの」
「お屋敷冬寒いですから」
「あっ、神戸で山にあるから」
「雪積もりますから」
夜空に真顔で話した。
「そのことを考えますと」
「そうしたらなの」
「雪積もらないですし」
白華はさらに話した。
「移動楽ですね」
「あっ、すぐそこに駅もバス停もあるわ」
「大阪だからですね」
「電車もバスもすぐに来るしね」
「お家から何処でも結構歩いて行くとか」
「ここではないわ」
「そうですよね」
こう夜空に言うのだった。
「別に」
「お家は広さでなくて」
それで決まらずというのだ。
「快適さです」
「このお家快適よ」
夜空は太鼓判を押して言った。
「本当に」
「そうですね」
「ええ、移動も楽でお買いものもね」
「あちこちにお店があって」
「楽よ、歩いてね」
それでというのだ。
「こと足りる位にね」
「楽ですね」
「広さもね」
家のそれもというのだ。
「適度でキッチンもお風呂もおトイレも」
「全てですね」
「快適よ、冷暖房も」
「ちゃんとしてますね」
「大阪夏暑いけれど」
このことは大阪の特徴の一つである、その暑さはうだる様なものであり中々辛いものがある。
「それでもね」
「冷房もしっかりしていて」
「それでね」
そうであってというのだ。
「このお家はね」
「快適ですね」
「不満を感じたことはないわ」
そうだったというのだ。
「本当にね」
「そうですか」
「今のお屋敷もいいけれど」
「ご実家もですか」
「いいわよ」
そうだというのだ。
「本当にね」
「そうなのですね」
「そのお家にね」
夜空はさらに言った。
「これからね」
「入りますね」
「そうしましょう、お父さんもお母さんも」
両親の話もした。
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