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キラキラネーム

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第四章

「あれ本当のお話なのよね」
「そうみたいね、これが」
「あの人がドイツで恋人出来て」
「どうも捨てた形になるわね」
「小説でもよく見たら主人公最低だけれど」
「実際にあの人のお話だとしたら」
「本人さんも最低よね」
「やっぱりね」
 二人で実に嫌そうな顔で話していた、そしてだった。
 その先輩二人はいよいよだ、さらに嫌そうな顔になって話した。
「お子さんの名前だって」
「そうそう、無理にドイツの名前にして」
「国際化とか言ってね」
「無理に漢字をあてた」
「酷い名前だったわね」
「まさにドキュンキラキラネーム」
「日本で問題になってるけれど」
 丁度楓子がアスカ達と話したことをそのまま話していた。
「それのはじまりよね」
「何それって感じよね」
「ドイツの名前を無理にあててもね」
「ましてハーフでもないのに」
「おかしいわよ」
「結局自分のドイツ崇拝お子さんに押し付けただけでしょ」
「やたらドイツ崇拝凄かったらしいし」
 これはドイツ留学の結果であることは言うまでもない。
「困るのはお子さん達でしょ」
「周りも妙だって思ったらしいし」
「歩って書いてジョンとか」
「無茶苦茶よね」
「つくづく最低よね」
「こんな人傍にいて欲しくないわ」
「偉そうで肩書にこだわって出世欲強くて」
 そうであってというのだ。
「頑固でキラキラネーム付ける親」
「しかも親御さんには頭上がらない」
「権威主義だしね」
「自分の説を曲げないし」
 こうした話をした、そのうえで調べるとその通りでだ。
 楓子は後日アスカとヒカリに森鴎外のことを話すとまずはアスカが言った。
「あの人のこと知ってたけれど」
「そうなの」
「いや、キラキラネームのはしりってね」
 アスカは楓子に冷めた目で述べた。
「充分以上にね」
「最低?」
「他にも最低要素の多い人だけれど」
 それでもというのだ。
「そのことでもね」
「最低ね」
「私達はキラキラネームじゃないからね」
 ヒカリはこう言った。
「ちゃんと親の片方が日本人で」
「由来があるから」
「それでね。ちなみにあっちの名前もあるから」
「あっ、欧州って名前二つあったりするわね」
「そうした人もいるでしょ」
 こう言うのだった。
「そうでしょ」
「そうよね」
「フランツ=ヨーゼフ帝とかね」
 アスカはオーストリア=ハンガリー帝国のこの皇帝の名前をここで出した。
「あるでしょ」
「そうよね」
「私もヒカリもね」
 二人共というのだ。
「二つ名前があるから」
「だからいいのね」
「アニメのキャラでもいるでしょ」 
 アスカはこうも言った。
「惣流=アスカ=ラングレーとか」
「そのキャラもなのね」
「こっちじゃね」
「名前が二つあってもいいのね」
「そうだけれど」
「名前が一つだと」
「ちょっとね」
 これがというのだ。 
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