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キラキラネーム

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第一章

                キラキラネーム
 アスカ=イエシェンはポーランド生まれだが父は日本人だ、その為名前は日本の女の子のものなのだ。肩にかかる位の長さの黒髪の付け根を左右で括っていて大きな黒い目である。
「漢字だと明日香って書くのよ」
「そうよね、私だってそうだしね」
 彼女の友人のヒカリ=ニコリーナが応えた、ヒカリはブロンドのさらさらとしたロングヘアで細面で切れ長の黒い目だ。二人共すらりとしたスタイルで脚が奇麗だ。八条学園普通科高等部の一年生で共に海外の女子の寮にいる。
「私はブルガリア人だけれど」
「あんたはお母さん日本人よね」
「それでね」
 その為にというのだ。
「名前日本のものなのよ」
「そうよね」
「漢字だと光って書くのよ」
 こう話した。
「私はね」
「そうよね」
「名前はね」
 それはというのだ。
「苗字は生まれた国のもので」
「名前はお互い日本のもよね」
「そうよね」
「何かね」
 二人の風神である高橋楓子がここでいった、黒髪を首の付け根の長さで切り揃えていて優しい感じの目だ。二人の肌がコーカロイドのものなのに対して彼女は完全にモンゴロイドのものだ。見れば三人共背はあまり変わらないしスタイルもだが楓子が一番小さい。見れば三人共制服は夏服だがアスカのブラウスは青でスカートは黒、ヒカリは赤でスカートは黄色、楓子は白でスカートはグレーとそれぞれ違う。
「違和感ないけれど」
「そりゃここ日本だからね」
 アスカは楓子にそれでと答えた。
「違和感ないわよ」
「日本だと、なのね」
「ポーランドだとね」 
 自分の祖国ならというのだ。
「これがね」
「違うのね」
「そうなの、随分とね」
「違和感あるのね」
「まともに言われたのよ、子供の頃」
 アスカは楓子に話した、今三人でクラスで一緒に昼食を食べつつ話している。アスカとヒカリは寮の弁当を自宅生の楓子は家で母親が作ってくれた弁当を食べている。
「私とヒカリ小学生からこっちの学校だったけれど」
「それでポーランドで言われたのね」
「日本人みたいな名前だって」
「そのままね」
「実際にハーフだしね」 
 アスカは自分から言った。
「お父さん日本人で」
「それでそう言われたのね」
「ええ、あっちじゃね」
 ポーランドだと、というのだ。
「アスカって変わった名前なのよ」
「そうなのね」
「こっちでもよ」
 ヒカリも言ってきた、見れば三人共箸を上手に使っている。
「日本人みたいだって」
「言われたのね」
「そうよ、それで私もね」
「ハーフだから」
「そうだっていうことでね」
 それでというのだ。 
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