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牛乳を飲め

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第二章

「凄い余裕ないわね」
「そんな感じね」
 真帆のその言葉に頷いた。
「不健康に痩せていてね」
「髪の毛もお肌もぱさぱさで」
「明らかに栄養バランス悪いわね」
「そうよね」
「あの、絶対にね」
 夏美はその講師を見つつ言った。
「蛋白質とか足りてないわ」
「そうよね」
 真帆も確かにと頷いた。
「あの人は」
「カルシウムとかもね」
「色々栄養バランス悪そうね」
「私今もお肉やお魚あまり食べないけれど」
「食べられる様にはなったわね」
「けれどお野菜や果物の方が好きで」
 そうであってというのだ。
「自分で作ったりお外で食べるなら」
「基本ベジタリアンよね」
「けれどね」
 それでもというのだ。
「お豆腐食べてるし牛乳だってね」
「いつも飲んで」
「チーズやヨーグルトモ食べてるから」
「栄養的には問題ないわね」
「けれどああしたヴィーガンの人って」
 どうにもという顔で話した。
「牛乳と科お豆腐もね」
「飲んだり食べなかったりするわね」
「あの人もそうみたいね」
「だから栄養バランス悪いのね」
「極端なヴィーガンだとどうしてもね」 
 それこそというのだ。
「かえってね」
「体調悪くするわね」
「それに野菜や果物だって命あるしね」
「命を大切にって言うならね」
「結局何も食べられないわよ」
「そうよね、食べるってことは命をいただくこと」
「そのことは同じだからね」
 何を食べてもとだ、こう話してだった。
 二人はその講師の前を去った、そして夏美は昼食に野菜サンドと牛乳を摂った。そんな彼女は健康だったがその講師は後日健康を害し入院した。二人はそう聞いて当然だと思っただけだった。そして牛乳を飲んだのだった。


牛乳を飲め   完


                    2024・6・15 
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