夢幻水滸伝
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第三百四十八話 オクラホマ州掌握その九
「もうな」
「負けてテキサス州にまで戻っても」
「しゃあない、それでニューメキシコでもやな」
「オコナーちゃんが負けてね」
「テキサス州に退いたか」
「それで敵はいよいよな」
デリーロはさらに話した。
「テキサス州に迫ってるわ」
「ルイジアナ州、そしてニューメキシコ州から」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「あんたは頑張ってくれてるけれど」
「おらっちだけが頑張ってもな」
「テキサス州を守れるか」
「こっちの本拠地をな」
「そう考えるとね」
「無理やな」
「それでよ」
だからだというのだ。
「ここはね」
「おらっち達は退いて」
「オクラホマ州から撤退して」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「テキサス州防衛に参加するんやな」
「そうしてくれるかしら」
「わかったわ、ほなな」
「これからね」
「軍を撤退させるわ」
オクラホマ州からというのだ。
「それでテキサス州防衛にや」
「入ってくれるわね」
「そうするわ」
こうデリーロに答えた。
「すぐにな」
「宜しくね、今こっちの戦力は三十万よ」
「全軍合わせてやな」
「敵軍は百万で」
「随分やられたな」
「四十万からね」
「ああ、そこから見ても戦局は苦しいな」
ガーランドは苦い顔と声で述べた。
「ほんまに」
「そうよね、けれどね」
「最後の最後までな」
「戦いましょう、もう無理というまでね」
「諦めへん」
「こっちの世界での戦はそうしたものが多いみたいだし」
だからだというのだ。
「もうね」
「とことんな」
「戦いましょう」
「テキサス州でな、ほな撤退するわ」
「待ってるわ」
デリーロはガーランドにこう言葉を返した、そうしてだった。
彼は軍をオクラホマシチーから撤退させた、当然補給路からもそうさせて軍をテキサス州まで退かさせた、その時に民衆に告げた。
「軍は退いて裸になるさかい」
「だからですか」
「スタインベック様とオニール様の軍勢が来たらですか」
「そうすればですか」
「何も歯向かうことなく降ってや」
そうしてというのだ。
「政を受け入れるんや、二人は暴虐やないしトウェインさんもな」
「棟梁であるあの方も」
「決してですね」
「無体は為されないですね」
「そうした方ですね」
「そやからな」
トウェイン達がそうした人物だからだとうのだ。
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