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夢幻水滸伝

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第三百四十七話 オクラホマの攻防その十五

「援軍を待つで」
「わかりました」
 オニールは確かな顔と声で頷いた。
「そうしましょう」
「これよりな、しかし列車砲はわい等も既に持ってるが」
 後ろを見ると確かにある、巨大な砲身が朝の日差しを浴びてそのうえで黒く輝いている。
「数がな」
「足りへんですね」
「あの街を攻めるにはな」
「航空隊も」
「それでや」    
 オニールにさらに話した。
「援軍でや」
「列車砲が来てくれることは嬉しいですね」
「航空隊もな、空港にや」
「迎える準備をしますね」
「航空機にパイロットにな」
 それにというのだ。
「整備兵達もな」
「迎えますね」
「そしてや」
 そこまで整えてというのだ。
「攻めるわ」
「思えば手間暇がかかりますね」
「戦自体がな」
「そうですね、お金がかかって」
 そうしてというのだ。
「手間暇もです」
「かかるな」
「そうしたものですね」
「そやからするのはな」
「避けるべきですね」
「出来たらな、やってみるとな」 
 自分達が実際にというのだ。
「それをな」
「実感しますね」
「そやな」
「はい、ほんまに」
 オニールも頷いた。
「どうも」
「そうやな、しかしやるからにはな」
「徹底的にですね」
「やってな」 
 そうしてというのだ。
「勝つことや」
「そうですね、ほな」
「十万の援軍が来たらな」
 そうなればというのだ。
「オクラホマシチーをな」
「攻めますね」
「そうするで」
 こう言ってだった。
 スタインベックはオニールと共にオクラホマシチーを見た、堅固なその街を攻略する時が近付いていることを感じながら。


第三百四十七話   完


                    2024・3・23 
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