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偽マフティーとなってしまった。

作者:連邦士官
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外伝 ビルドファイターズ


 「ガンプラバトルか。」
 ガンプラバトルを見るにこの世界はビルドファイターズだろう。そして、金がない俺と督促状の手紙。パソコンなどは一式ある。そして、元々のこの体は登録者数89人の零細動画主。どうすればいいのか分からないが宛名から名前はアリール・クシュリ・フロストとなっている。

 なんだよその名前は!?エンジョイ勢の塊か?おかしいよな。というかどこの国なんだよここ。あぁ、ドイツか。

 ドンドンと扉をたたかれる。ちらりと見る督促状、借金取りだろうと腹をくくる。詰まる所はそこだけだ。ガチャリと音を立てながら扉を開けるとスーツにチンピラ、見た目だけでわかるチンピラだ。神室町で電柱に頭を太鼓の達人にされたり、誓って殺しはやってない人にビルから投げられたり、タクシーにバックドロップで頭から叩きつけられてそうな見た目。その後ろにはマスター・キートンでよく見た海外チンピラテロリストみたいな見た目の二人組。普通は一人は賢そうなものだけど二人共中国のマネキン工場で量産されたようなチンピラなのが珍しい。人種などを超えてチンピラにも定型があるんだなとある種感心した。ゴッサム・シティなら数秒でジョークにされてそうなチンピラ達はこちらを見てニヤリと笑うが怖くはない。

 どの国も借金取りには厳しい法律がある。この昼間に来た点から正規の借金取りだろう。夜間の取り立ては先進国なら大抵は禁止である。こいつらが罵声や暴力を振るえば借金はチャラだ。それをわかってるからこそ見た目で威圧しているのだろう。というかいきなりドイツでナニワ金融道やミナミの帝王される謂れはないんだけど!人情の街大阪じゃない上にドイツだぞ!カール・マルクス輸出最大国の借金賠償まみれの格差で低賃金国内奴隷再生産国家になんでこんなことに?というかビルドファイターズの世界だろうとかなんで納得しかけたよ!

 納得するしかないからさ、状況が畳み掛けすぎるだろおかしいだろ。おかしさの5乗だよ。五乗を悟って五条悟か?あぁ、余計なことしか頭に流れないわ。いきなりビルドファイターズで借金取りが来てドイツですとかどんな罪を犯せばこうなる?七つの大罪完全コンプリートか?七つの大罪も連載終わったのによ。俺はいつ何をしたらこんな目に合わないといけないんだ?えぇ?ガンダムさんよ!ふざけんなよ。

 知能がガンダムシリーズなのに法律なんか守るかよ。法律なんか笹寿司や影山零治すら守らないんだよ。魔境日本どころの話じゃないぞ!なんで借金動画主とかいう神も悪魔も死滅したみたいな立場にされなきゃいかんのだ!ふざけるなよ!こんな目にあっていいのはシャアやアスランぐらいだろ。アイツらは何をしても面白いんだから、俺に苦難や苦境を与えても何も面白くないだろ!神はサイコロを振らないんじゃなくて、ダイスロールしかしてないんじゃないのか?神は死んだよ今ここで、今日から以降は!この野郎がじゃがいも食ってろ!

 「なんの用ですか?私には貴方たちが来る様なことはありませんが。」
 まずは距離を測る。この位置ならば相手の拳は飛んでこない。距離は武器だ。流石に真っ昼間の市街地で何かを使うわけはないだろう。さり気なく、玄関に置いてあったレターオープナーを手に取る。相手が殺しに来たらならば、ジャブで怯ませてコイツをぶっ刺す。刑務所のほうが安全なこともあるのだ。

 「貴方の動画を見ましたよ。我々は貴方の借金を全て買い取り1本化したものです。貴方の経歴を調べさせてもらいました。曲芸の航空機パイロットから事故によりパイロットを引退、しかしパフォーマーは諦められなかった。しかし、事故のトラウマによりもう操縦桿は握れない。貴方の借金は責任がないのに事故で残されたパイロットの家族の代わりに背負った物だ。正に映画の脚本みたいですね。だからこそ、我々はある提案をしたい。」
 断れない提案だろ。どうしろというのだ?というか借金を背負った理由がまともなんだな。

 「その提案とは?」
 何時でも切り替えれるように少し腰を落として片足を引いてから聞いてみる。

 「簡単ですよ。我々のガンプラパイロットになりませんか?」
 ガンプラパイロットに?まぁ、興味はあるけど軽々しく返事はできない。コレにどんな裏があるかはわからないからだ。世界一になれとか無茶をいってくるかもしれないし。

 「どの様な条件で?」
 コレは聞いとかないといけない。飛びつくのは内容がわかってからだ。どんなやり取りでも飛びついたら迎撃や罠がある。アーマード・コア並に怪しい依頼は調べないといけない。契約書は重い。

 「貴方が目立ってくれればいい。目立つだけの実業団。それが我々のチームです。私には好きな言葉がある。それは簡単な単語です。“注目”これだけ。これが目的でスポンサーも集まっています。注目を集める人気だけのチームと言われてもいい。目立ちたい!このためだけに金を集めてきた。ただそれだけです。私はね。小さい時に脚光を浴びる頭が良いやつ、面白いやつ、運動ができるやつ。全てに憧れていた。だからこそ金持ちになったのに金持ちになるだけでは目立ちはしない、だからこそ貴方というストーリーを欲しているんですよ。こういうものは道楽であるからして、目立つ以外になんの見返りはない。しかし、それ故に私は渇望する。称賛されたり記事になるのを!わかりますか?これが私にとっていちばん重要な条件です!負けてもいい派手に、より派手に。勝ってくれてもいい。話題にさえなれば!そこが重要な条件。」
 えぇ…子どもの時に目立ちたかったから承認欲求拗らせおじさんかよ。まぁ、マシだろ勝てなくてもいいらしいし、それにこんな優良条件は乗るしかない。ただ気になるのは目立ちたいからってそのエナメルの靴はやめたほうがいいよ。テカテカ過ぎる。ちんどん屋じゃないんだから。

 そして、参加者が少ないサンマリノ共和国代表として決まった。そもそも、大会参加者0人でいきなり出場登録と共に国家代表になった。

 「目立つ試合か……。」
 俺の呟きはどうすれば叶うか…世界大会までお預けだった。

 第2回大会の世界大会の試合は宇宙と地球のダブルステージ?これはセイたちが戦ったステージと同じ、そして。やはり、ガウが使えたのと同じで大きさに上限はない。つまり、これは……。


 「目立つ作戦は考えられましたか?勝てなくても構いませんがねぇ…。」
 この承認欲求がぶっ壊れてそうなねっとりとした声は……あの照り焼きみたいなテカテカエナメルに黄色いシャツに紫のスーツで人殺しが笑いの落ちだと思ってそうな格好は…。

 「わかりましたよ。ヌルリとね。これが私の戦闘ですよ。これが愛馬です。」
 俺が作り上げたフルスクラッチと3Dプリンターで作ったコイツを見ると承認欲求おじさんは目に手をやり、高らかに笑い出した。

 「そうですよ!貴方に求めていたのはエンターテェイメンツ!これがこれこそが私の夢…私の希望…私という人間が作られる社会に出るための子宮!ファハハハハハハハハHahaha!愛ですね!まるでこれは!正しい判断です!私と貴方の!」
 頭おかしいんじゃないのコイツ?知るかよお前。

 出来上がったコイツを使うだけだ。勝てなくてもな。



 予選の当日、セットして会場に映し出されたモニターに観客が唸る。

 「スピーカースイッチオン!」
 この俺の機体!その名もアクシズ・ソレスタルビーイング号!バカでかいアクシズにソレスタルビーイングを合体させ周りをエンジェル・ハイロウの外輪を回している。そして、迎撃設備としてダインスレイヴを取り付けた。有線式でムサカ十数隻を内部から操れる。見た通りのビルドファイターズの機体だ。このビルドファイターズは正しい。

 スピーカーから流れる爆音のギレン演説、そして、デラーズ演説、ダカール演説、そしてハマーン・カーンの演説が流れ出す。そうすると外宇宙から地球に向かい突き進む機体に次々に護衛をするように集まるジオン系の機体。そして、流れ出すネオ・ジオン軍の国歌。

 俺はマイクを手に握る。そして、声を調整した。

 「この機体アクシズ・ソレスタルビーイングは、密閉型とオープン型を繋ぎ合わせて建造された極めて不安定なものである。それも、この世界の成り立ちにある。過去の宇宙戦争で生まれた難民、地球統一戦争の為に生まれた宇宙に棄民されていた人々、その三代もかかる莫大な借金、この解決のために、急遽、建造されたものだからだ。しかも、地球連邦政府が難民に対して行った施策はスウィートウォーターの建設ここまでで、入れ物さえ作ればよしとして、彼らは地球に引きこもり、我々に地球を開放することはしなかったのである。月に首都を移すという約束すら破ったのだ!私の父ジオン・ダイクンが、宇宙移民者すなわち我々スペースノイドの自治権を地球に要求したとき、父ジオンは、ザビ家に暗殺された。そして、そのザビ家一党は、ジオン公国を語り、地球に独立戦争を仕掛けたのである。その結果は諸君らが知っているとおり、ザビ家の敗北に終わった。だがそれはいい。しかし、その結果、地球連邦政府は増長し、連邦軍の内部は腐敗し、ティターンズのような反連邦政府運動を生み、地球連邦支持者はジオン公国だけを悪く言い、地球連邦の悪行の公式の追加を嘘だ、ジオン星人のプロパガンダだと声高に叫んだ。そして、それはザビ家の残党を語るハマーン派の跳梁ともなった。これがジオニスト難民を生んだ歴史である。ここにいたって私は、今後、絶対に宇宙世紀こそが正しい歴史だという不毛な戦争を繰り返さないようにすべきだと確信したのである。それが、このアクシズ・ソレスタルビーイングを地球に落とす作戦の真の目的である。これによって、地球圏の戦争の源である地球に居続ける地球連邦ガノタとジオン公国ガノタ、そしてアナザーガノタの強硬派の人々を粛正する。諸君!我々正しいガンダムファンの自らの道を開くため、難民のための政治を手に入れるために、あと一息、諸君らの力を私に貸していただきたい。そして私は、父ジオンの許に召されるであろう。ジーク・ジオン!」
 迫真のシャアのモノマネ。ところどころに各ガンダムシリーズの仮面キャラの真似を入れた完璧な出来に様々な機体が集まってくる。

 ここだ!バカでかい逆襲シャアのBGMを流す。そして、俺の機体はどんどんと地球に目掛けて進む。邪魔をする機体にはダインスレイヴ斉射だ。

 そして、向こうから飛んでくる機体、デンドロビウムなど地球連邦軍の機体など。有線式ムサカによる攻撃と自爆体当たりで踏み潰す。

 「貴様らの頑張りすぎだ!」
 スピーカーからそれを言い放つと今まで護衛をしていた機体もアクシズ・ソレスタルビーイングを押して地球に落ちないようにやる。しかし、引力が設計されている限り無駄に近い。

 「救世主なんだよ!僕は!」
 アクシズ・ソレスタルビーイング号のコア機体で外に出る。地球フィールドに叩きつけられたアクシズ・ソレスタルビーイングの影響で地球フィールドにいたプレイヤーの9割が脱落。しかし、まだ試合時間が短すぎて公式は止めれていない。俺の機体がカメラに映りだした。

 『何とアレは!ダンバインカラーのビルバイン?いや、ビルバインパーツに改装されたガンプラのようです!しかも、あの背中の光は月光蝶!!月光蝶と疑似的なオーラバリアで飛び出てきたのはリボンズ・アルマーク!?更に確認できるのはでかすぎるランチャー、メガ・バズーカ・ランチャーではありません!あの形状はイデオンガンです!カメラ寄って!頭に寄って!あの模様はイデ!イデのマークが発動しています!』
 イデオンガンもどきで戦場を薙ぎ払うと動ける形で残ったのはわずか一人。エネルギーが足りないので残骸になってまだ終わってない機体にフォトン・トルピードを使いエネルギーを回復させる!!これが勇気の力だ!光になれ!

 「予選なのに決勝になったな。えぇ!ガンダムさんよぉ!死ぬ程痛いぞ!ユニバース!」
 意味不明な単語を並べながらガンダムに近付く。この感覚脳内を揺さぶってくる。コイツ、中身はイオリ・タケシか!ビームサーベルを混じり合わせる間もなくわかったぞ!中年!今日の俺はただ目立つ為に存在している!つまりは……。

 「またやるようになったな!ガンダム!モビルスーツの性能の違いが、戦力の決定的差ではないという事を教えてやる!俺の体を伝えて出る力がなにかお前にはわかるまい!暗黒の世界に帰れ!イオリ・タケシ!」
 速度を上げるためにビルバイン風外装パーツをパージすると現れたのは単なる軽装のデミトレーナー、薄くパテを何層に重ねる事でデミトレーナーが高速で動くと塗装とパテが剥がれて質量がある残像だ!!パージしたブースター月光蝶パックを突撃させる!!そして、自爆する時に出る粒子が目眩ましになる。それでイオリ・タケシのガンダムを拳で殴る!デミトレーナーの手に浮かぶはキング・オブ・ハート!!そして、この機構は赤く光る!光るだけじゃないぞ輻射波動が動き出す。それを自らのガンプラの腕ごとこの片腕を叩き切るは流石はイオリ・タケシ。

 『なんだか分からないが俺はイオリ・タケシだ!受けて立つ!』
 片腕はお互いに使えなくなったが高速移動で剥がれ落ちた塗装でデミトレーナーの肩が赤くなり、本体のオリーブと肩の赤さで目立つ。腕が無くなったガンダムにバルカンを撃たれるが機体を高速で回転させ回し受けをして弾丸の威力を落とし、回転のままにスイッチを入れるとモニターにPXシステム作動と表記され機体のバイザーが赤く光り上部のパーツから3つのルーペが降りてくる。そして、互いに切り結ぼうと剣を向けたところだったが、切り合いになる前にブザーが鳴る。試合が終わりで後は決勝戦だ。惜しいつま先にソニックブレイドとウミヘビを仕込んでおいたのに。

 試合は終わった。俺は決勝戦に向けて、何も言わないイオリ・タケシと強く握手をした。そうだよ、目立ちたいなんていけないよな。ガンダムに真摯に向き合わないといけない。

 イオリ・タケシはガンダムで来る。ならば、俺は…いや、きっと!!

 決勝戦当日、イオリ・タケシはνガンダムを持っていた。当然俺はサザビーだ。

 「「やっぱり、決勝戦といえばこれだよな!」」

 俺たちの戦いは始まったばかりだった。

  
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