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偽マフティーとなってしまった。

作者:連邦士官
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20話

 クスィーガンダムを奪われたハサウェイに、戦力になる武器を渡すことを考えなくてはいけない。キンバレーに対しては装甲車の中で考えたのが戦力の補充だ。キンバレーのバカはガルダを使うだろうから、SFSやセイバーフィッシュの編隊で叩けばいいが問題はこっちの戦力の無さだ。

 ハサウェイはニュータイプだし、ジオン残党は頭がおかしいからパイロットは良いが問題はまともな機体がないことだ。強力な正規軍のグスタフ・カール部隊と戦えるMSをハサウェイなり、ジオン残党に渡さねばならないが‥‥。

 会議室にハサウェイを引き連れてきてもリベラは動じない。こう言うところがテロリストの親玉的な肝の座り方なのだろうな。
「キンバレーがここに来るらしいがこっちのまともな戦力は?」
まじで気になるよ。こっち次第では死ぬからな。

「俺達にはガンダム、ヘイズルがある。オエンベリ軍のスカベンジャー部隊がちまちま東南アジアで集めたヘイズルパーツが役に立つときが来たんだ。こいつを見てくれ。」
端末に映し出されたのは馬鹿に長い機体である。独特の形状をしてる。フラッグカスタムの様に角ばっている。

「この前、ティターンズ系技術者とエゥーゴ系技術者が来てくれたことで完成した。今、お前の機体をこれに改装している。」
はっ?マテやお前!ふざけんなよ毎回毎回。

「礼はいいぞ。ギャプランが元だからジョイントの規格があってるらしくてな。フルドドIIと呼ばれるものを2個ジョイントして、エゥーゴが持ってきたGディフェンサーもドッキングをした。後全メインスラスターにギャプラン用の追加ブースターを装備させている。計算上では再突入は出来ないが、大気圏突破を自力でできるような設計になってるらしい。」
それ乗ったら死ぬんじゃない?それ?どう見ても明らかに色物だろ。ガンダム顔のモノアイヘッドの体は、ギャプランがコアのヘイズル・ラーII、Gパーツエディションみたいな狂気の兵器をなに作ってくれてんだ?頭おかしいんじゃないの?エゥーゴとティターンズの良くないところが出てるぞ。

「良くはないが、それは置いといて彼に似合う機体はないのか?」
マジでハサウェイに良い機体を乗せないと死ぬ。逆に言えばハサウェイさえマトモな機体に乗っていれば勝てる。シャアの考えとアムロの戦闘パターンを引き継いだニュータイプだからな。

「あぁ、それならゼク・アインとギャプラン改、ザクIIIにフルドドをつけれるようにしておいた。改装をしたゼク・アインを見てくれ。」
ゼク・アインにフルドドが2機付いて、イカロスユニットを付けていて、ヘッドがゼータになってる!?体はゴツいのにヘッドがシャープで気色悪いゲテモノ感が増してる。

「自力で大気圏内を飛べるのが凄いだろう。フルドドってので航続距離もかなり長い。次が一番かもしれない。」
そう言ってリベラが出したのはゼータプラスだ。まて!?ゼータプラス!?

「これにさっきのギャプラン改造やゼク・アインから得たデータを元に改造にフィードバックしてフルドドとGディフェンサーとズサ用のブースターを付けたらしい。その上に出来かけのアプサラスのミノフスキークラフトに、姿勢制御の為にドラッツェの肩スラスターをつけて、バイアランのジェットを載せた一撃離脱用武装。変形ができなくなるのを解消するのに、ビグ・ラングとかいう奴のデータを元にアプサラスを武装コンテナ化してレドームを載せたらしい。内部のコアと言うやつだ、一撃離脱でコンテナを捨てても中からとんでもない推進力の化け物が出てきて、各種ブースターを切り捨てれば戦闘の柔軟性が上がるらしい。。武装コンテナの名前はZTA-105オーキス。急造にしては非常に安定をしているらしい。」
ほう、乗れればいいなそんなゲテモノ。いくらなんでもピーキーすぎるだろ。

「で、肝心の武器は?」
乗るつもりか!?ハサウェイ!多分、この手の兵器はろくなことにならんぞ!

「あぁ、カラバが試作していたメガバズーカランチャーを主砲にして、副砲はジオン残党が持っていた30サンチ戦車砲だ。30サンチ砲はIフィールドや理論が出ている電磁波バリアやビーム・シールドを持ってしても、その巨大な質量によって貫くらしい。しかし、武装コンテナが出来上がるのは1週間後。今はコアユニットのゼータプラスブースターで我慢してくれ。コイツも、ビーム・スマートガンがあるからグスタフ・カールぐらいなら始末できるはずだ。」
頭おかしい武装の話をしてたぞ今。

「では、ビーム・スマートガンしか武器はないのか?」
ハサウェイ、そういう話じゃないと思うぞ。明らかに技術者が言ってることがおかしいって。

「ズサブースターがもつミサイルポッドとGディフェンサーが持つミサイルもあれば、フルドドがもつショットクローとウインチによって大気圏下でも擬似的なオールレンジが可能らしいがよくわからん。ビーム・ジャベリンとスーパーナパームと言うのもあるらしいが。」
そうだな。俺もよくわからん。誰がそんなものを乗りこなせるんだ。アムロならいちいち文句をつけるぞ。ハサウェイを見ると乗り気な雰囲気を感じる。嘘だろお前。

「なら、ワイヤーによるオールレンジとビーム・スマートガンによる狙撃が可能で多数のミサイルポッドで敵を殲滅可能なのだな。」
いいことしか言ってないだけだから、死ぬほどGがかかるぞ。

「あぁ、増加ミサイルポッドも載せる。要らなくなったら切り離してくれ。」
まじでそんなのに乗るつもりなのかハサウェイ! 

「というわけで、今すぐにその機体に乗ってくれ。マフティーもすぐに迎撃にでるか?」
今、出されたジンジャエールを飲もうとしたが諦める。

「あぁ、リベラ。キンバレーの到着時間は?」
割と時間が経っているが大丈夫か?わからない。

「奴等なら1時間ぐらいかかる。バカなのに慎重な奴だからな。」
本当にキンバレーのおかげで全部の予定がずれる。あいつは何なんだよ。ダンスマフティーが流行った理由も、アイツが偽物の偽マフティーを撃ったせいでダンスマフティーがここまでになった。すべての始まりはキンバレーかもしれない。

「一時間で、今言われた機体に乗れるか?マフティー。」
ハサウェイに話しかける。乗れないよな普通。ハサウェイが乗れないと言ったら俺も乗れないと言える。どうなんだ?ハサウェイ。

「一時間でどれだけできるかは分からないが、俺も男でパイロットなんだ!乗ってみるさ。」
なんでですか?なぜそんなことを言えるんですか?あれよあれよと言う間に格納庫に入る。

 格納庫には、白く塗られたバカでかいギャプランもどきのヘイズル・ラーIIのMAモードのような機体とGパーツと合体したガンダムを変えたかのような特殊な形状のMSがある。

 ズサブースターにギャプランのブースターが接続され、それをゼータプラスが履いて、背中にフルドドが翼のように2機付き、様々なパーツを支えるかのようにウィンチユニットもついているシュトゥッツァーのようだ。

 その先にはやはりギャプランのブースターが着き、腕にGディフェンサーとバイアランのジェットをつけている。肩には姿勢制御バーニアが胸にはイカロスユニットの様なガッチリとした取り込み口、腰部にはワイヤーユニットが付いてショットクローのようなものと可動式ガトリングガンのターレット。体型。圧倒的な存在感プラモデル化されたらEx-sガンダムとデンドロビウムに並ぶような複雑さになるであろうか、色は灰色と白と黒にモスグリーンのダズル迷彩。

 とんでもなく作るのが難しそうだ。ウィンチユニット2つに腰部にはショットクロー2基、フルドドにもウィンチがついていて、両腕に隠しガトリングもあるらしい。

「動かすのが難しそうだな。特にあのウィンチがな。」
明らかに見た目おかしいもの。絶対におかしい。

「ニュータイプなら動かせるはずです。インコムのような半サイコミュの様な動きも可能です。増設の使い捨てミサイルポッドは全て有線式なのでこちらも半サイコミュです。」
整備員が答える。いや、おかしくないかそれ?

「では、制御するAIなどはあるのか?」
聞いてみたら、整備員は不思議そうな顔をする。

「そんなものは間に合いませんよ。そこはパイロットのニュータイプ能力で何とかしてください。それに、この機体は未知数です。わかりませんよ。」
お前、こんな小さくなってメガ粒子砲がなくなったゾディアックもどきでどうしろと言う?

「はっきりと物を言う。気に食わんな。」
マジで気に食わないな。そんな未完成品渡すなよ。

「このデカブツはお前が乗ってくれ。俺はあっちのデカブツに乗る。わかったか?」
ハサウェイにとんでも兵器を押し付ける。ハサウェイがこっちに乗ってくださいとか言い出したら目も当てられない。ハサウェイなら、乗りこなせるだろう。俺にはあんなゲテモノ無理だ。


 2機の巨大なMAが空を飛ぶ、圧倒的な加速力。そして、駆け抜ける雲。機体の大きさに見合わない軽快な動きは圧倒的なポテンシャルを感じさせるが、重力がへばりつく。それでもギラ・ドーガやαアジールとかの対G構造などを取り入れたらしいからかなりのマシさだ。キハールもどきのリミッター解除と比べたら天国にいて、天使が後押ししてくれているような感覚に陥る。

 通信が入る。
『こんな機体に乗れるとはやはり‥‥、なぜ、マフティーを名乗ったんですか?基地にはもう聞こえませんから答えてください!』
いや、天パは対G持ってなかったような?シャアのことを言ってるのか?MAに乗ってる記憶もないし、一番活躍したのがグラサン時代だと思う。

 話しかけられた以上は返さないといけない。
「アムロでもシャアでもない。成り行き上、マフティーを名乗らざるを得なかった。ハサウェイは誰かにハサウェイと呼ばれたからハサウェイなんだろ?俺も似たようなものだ。このAは単なる記号で入れられたものだ。気にするな。」
本当に意味はないから、Aとかにも意味はないからな。ハサウェイの機体にもマフティーのマークが刻まれている。

『しかし。それもまた意味があるはずだ。マフティーにはマフティーの道理があるといっていただろう?』
何でそうやってすぐに意味を求めるんだ?意味なんかないよ。そもそもマフティー・ナビーユ・エリンって意味なんかあるのか?俺は知らないぞ。マフティーの意味。

「道理は道理。理由は理由。すべて別さ。意味を求めすぎてしまう事で意味を持たない事だってある。何時だって意味を探すよりも意味がある行動が大事なんだ。マフティーダンスにだって意味はないさ。」
ハサウェイにそう答えたが、インテリは意味が全くわからないな。なぜこんなにも小難しく考えるんだろうか?

『マフティーダンスに意味はない?』
暇って俺に言われたときぐらいの怒ってそうなトーンはやめろ。スイッチがどこにあるか不明だよ。怖いよハサウェイ。

『マフティーダンスに意味がないのなら、なぜマフティーダンスを人々がする?マフティーを求め、あのダンスに秘められた意味を求めているからだろう。』
キレ気味に言われても‥‥。意味なんかないよあの動き。

『意味をまとめたメールを今、送信したのでMSの画面で確認してほしい。』
いや、怪文書を送られても困ります。

 送られてきた文面をコンソールで開くと何十行も書いてある。怖いんだよ、やめてくれよ宇宙と地球の関係性とか考えてないわ。

 ぱっと見だけでも、四角の振り付けには地球圏という箱庭に囲まれ、箱庭の中にコロニー、月面、地球の箱庭があるとか言われてもなぁ。

 手を合わせた動きはアースノイドもインドでニュータイプに至れることから、ニュータイプとはスペースノイドの可能性ではなく、人類の可能性であり、それは地球生まれのアムロ・レイやクェス・パラヤにララァ・スンも示している。ニュータイプに目覚めることは旧暦の西遊記やインド神話を見ても明らかでブラフマーはニュータイプによる閃きであり、ニュータイプのニュータイプ性とマフティー性はそこで‥‥。

 怪文書過ぎるだろ。電波ブロガーかなにかか?あの踊りを踊ることで全身が活性化されて新陳代謝が良くなり、体の調子を整える作用もあることが指摘されている。詐欺サイトかな?

「これは凄いな。」
いや本当に凄い。凄すぎる。何十行何千文字にも登る怪文書。

『マフティーダンスは意味があるはずなんです。』
ハサウェイ怖いと思いながらそうだねとしか言えなかった。
助けてくれ、ブライトとミライ。

 
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