偽マフティーとなってしまった。
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10話
碧すぎる空の下、オエンベリの基地に入る。オエンベリの基地の人々は俺に敬礼をする。
ジオン式、地球連邦式など色々ある。やっぱり、コイツらはテロリストだ。間違いないテロリスト。まぁ、引き渡しを決めてしまえばキンバレーが攻撃をしてくるはずなのでどうでも良いが。
「マフティー・エリン閣下に会えるとは!握手を!」
そこら中の人間と握手をする。サインを求められて、なんて書こうかと思い、適当に筆記体で大文字でAとだけ書いて渡していく。昔、ゲームでああああとかにして怒られたなぁと適当に書いていたら筆が滑りTやRみたくなったりしたが知らん。
案内されるままについていくと応接室にテレビがあり、特番が入っていた。
「どうも、司会のシュウジ・シュタイナーです。緊急ゲストはジオニズム・ニュータイプ研究家でフォン・ブラウン大学旧イギリス発展史学教授ジョージ・ジョンソン氏です。どうも。」
初老の男性の名前はこれだったのか。またインテリ教授が出ている。
「皆様にお伝えしたいのはマフティー・ナビーユ・エリンの危険性と地球連邦の失敗です。まず、マフティーはこのあいだ説明したように、武力と文化の双子のターボエンジンであるのは間違いない確定された真実ではありますが、続いてあの演説。地球連邦の負けです。」
紅茶野郎は頭がおかしいから別の番組を見ようにもどの番組も同じのだ。よく見たらこれ、地球連邦政府の緊急特番じゃないか!紅茶をキメてる奴を緊急特番に出すな!
「何故ならば、旧来、インターネットと言うのは人々の通信、風刺様々な拡張世界になり得たがそうはならずに、個人のアイコン化を呼び、人々はインターネットの中に狭いコミュニティを作り、埋没化集団化をしました。が、環境の高まりから国家解体が訴えられ、武力による統一政府である地球連邦政府が出来上がりました。ここまではわかりますね?」
あっそう程度の話である。だからどうしたんだこのおっさん。
「えぇ、わかります。」
司会も相槌が適当だ。
「そして、地球連邦は悪手のマフティーダンスを規制することにより、死んだマフティーがもたらしたマフティー化を呼んだのです。ふざけたダンスとして無視しておけば良かったのに、地球連邦が規制することにより、政治的な本質を出してしまった。それはマフティーが狙っていたのは明らかです。マフティー演説はマフティーから生まれ、マフティーに帰り、マフティーが再び生まれる不死性を説いています。魂のリフレインつまり転生です。アカウントを規制されたマフティーが再び、アカウントを生み出しマフティーを示す。マフティー転生と生まれ直しと言うのと、更に閉じられた世界、ニュータイプ理論から脱却して小さなセカイを壊し、世界を普遍的に見ることを訴えていました。」
何いってんだこいつ。あいも変わらず頭がどうにかしてるぞ、アナハイム・エレクトロニクスに改造でもされたのか?
「強化人間とニュータイプの比較、ニュータイプの否定、ジオンにもジオンからの脱却、地球連邦にも地球連邦からの脱却を訴え、反省を促すことで国家が無くなった後に起こる無秩序から無辜の民を守り、権力からもマフティーが守るのです。そしてあの格好。こちらを見てください。」
逆襲のシャアのアムロとシャアのスーツじゃないかどこから手に入れたんだその写真!
「今回のマフティーの格好はかぼちゃにガンダムとサザビーを、服はこの二人の服装の継ぎ接ぎで、乗っていた機体はティターンズとニューディサイズカラーでした。ティターンズとアムロ・レイとシャア・アズナブルはわかり合えなかったが、今回はティターンズともわかり合えると示しているのです。そして、同時に私は確信しました。あの機体にはあるシステムが搭載されています。」
システムってなんだよ。意味わからんな。
「システムとは?」
司会も気になったようだ。
「ニューディサイズカラーとあるカラーのダブルなのです。その名はEXAMシステム。言うなればニュータイプを殺すシステムです。それすらも乗りこなす技量とあの機体はキハール。おそらくは相当なインテリジェンスでしょうな。マフティーというのは。しかも、ティターンズは木星から来た者が指導者になった事実もある。つまり、木星とスペースノイドたるシャアとアムロ、そしてアースノイドのマリアージュを訴えている。演説の通り総意の器なのです。」
ずっと長々と何いってんだお前。
「確かに、ならば地球連邦はなくなるんですか?」
アホらしいな本当にこいつ。司会も困ってるぞ。
「いえ、無くなりません。地球連邦とジオンからの脱却をして人類連邦としてすべてを反省して、国家が無くなる事が無いように訴えているんです。本来の意味の革命や改革を訴えるそれです。武力の第一段階、文化の第二段階、思想の第三段階をもたらしたのです。」
知らんがな勝手に考察してろよ。アホか、インテリは暇すぎるだろ。
「なら、マフティー・ナビーユ・エリンという犯人の正体は?」
司会も真面目に聞くなよこんな奴に。
「おそらく、マフティー・ナビーユ・エリンには脚本を書いている黒幕がいます。会話や風刺などの復活行為からクリエイティブ性を感じます、おそらく多文化性から島国か月面、高齢なので、メガネをかけているでしょう。大学は卒業していて動画の技術から見て、芸術学部映画科でしょう。仏教知識の多さからアジア系でしょう。裕福な家庭に育ったと思われる。天才に対するオマージュの多さから本人は努力をしたのでしょうな。」
全く的はずれだぞお前。
「なるほど年齢はなら60代から70代ですか?」
司会、この紅茶をつまみ出したほうがいいぞ。
「おそらく、古風な言い回しも見られるので70代から80代。そして、男性的なストロングな言い回しなどから神経質な完璧主義者に近いエネルギーがある男性だとおもわれます。」
アホくさくて、テレビを消した。あいつなんなんだよ。そもそも、旧イギリス発展史学とか意味不明だ。あくびが出る。
コンコンと音がして扉を見るとかぼちゃを被った男がいた。煽ってるのかお前、カミーユなら殴りかかってるぞ。
「お会いできて光栄だ。マフティー・エリン。武力の‥‥シャア・アズナブルに会えるとはね。オエンベリのマフティーとは俺だ。」
お前もあのインテリ紅茶野郎のファンなのか、あいつオカルト専門家以下だろ。しまった、サイコ・フレームというオカルトが実際にある世界だから、オカルトも許容されるんだ。フル・フロンタルもオカルトだし。
「君も死んだほうがマシな口かね?」
思わず銃で射殺しそうになった。ギギ、ケネス、ハサウェイのせいで神経が苛立っている。
「はっ?コーヒーを出すのを忘れていたからかね?」
目の前に置かれたコーヒーを飲もう。しまった!マスクがあるからコーヒーが飲めない。マスクを外すわけにもいかない。
「コーヒーは飲まないのか?」
オエンベリの‥‥ファビオ・リベラがマスクを脱いでコーヒーを飲んでいる。コーヒーなどで更にこちらの神経が殊更、苛立つ。
「いや、よしておこう。そこよりもだ。囚えた連邦政府閣僚と上流階級はどうする?」
キンバレーに引き渡すと言え、キンバレーの手柄にしないとブライト・ノアが来る可能性がある。やつが来たら死ぬぞ。
「身代金をとってから、見せしめに処刑して身代金を軍資金にアデレードを破壊する。」
はっ?何いってんだお前?そんなことをしたらミノフスキークラフトで高速で動きながら、光の粉を撒き輝きながらクスィーガンダムでハサウェイが殺しに来るぞ!
「ふざけるな。それはマフティーではなく、テロリストの論理だ。マフティーが粛清しに来る。清廉さと高潔さを持ち合わせなければ殺しに来るぞ。」
本気で止める。メガ粒子砲と巨大なビームライフルなど塵も残らない。避けてもファンネルミサイルが飛び出してくる。殺されるのはゴメンだ。迷いや行動理念はシャアよりだがハサウェイは戦いになると天パ属だからぶち殺しに来るんだ。天パ属は恐ろしいからな。背中に目が付いている。
「しかし、マフティーは貴方でしょう?なら、殺せないはずだ。俺だって今、あなたを殺せ‥。」
ハッタリを決めるしかない。リベラより、ハサウェイのほうが数倍怖い。
「勘違いしないでほしい。私の機体にはファンネルとインコムが付いている。それを使わずにスタークジェガンを2機落とした。ならば、それらを私がニュータイプの力で外から操り、この基地を崩壊させることだって出来る。お願いではなく命令だ。わかるな?ファビオ・リベラ。」
高圧的に天才で人を率いる力がある言い回しをしなければならない。ギレンとシロッコとギニアスを足してマクギリスで割る!これで完成する筈だ。
「なっ‥‥俺は名乗ってないが本当にニュータイプなのか?」
なんでもニュータイプで片付く簡単さよ、ニュータイプってなんなんだろうか?
「かつて、私は大尉と呼ばれていてね。ガルダ級やネオ・ジオンと戦ったこともある男だ。」
盛りに盛りって更に威嚇をする。
「君は今、オエンベリ軍は俺が作り上げた軍だと思っていて、マフティーに指示される筋合いはないがキンバレー部隊に勝てる自信もない、とも思っている。違うか?更に言えばどこかで危機になればマフティーが助けてくれるなどという淡い期待もある。これでもまだニュータイプか疑うのかね?」
ここまで言ったら流石のリベラも黙った。お前のせいでハサウェイに殺される可能性があるんだぞ。ガウマンよりお前弱いじゃないか。洒落にならないぞ。
「まさか‥アムロ・レイ?しかし、ならなぜ今頃戻ってきたんだ!こうなる前に‥‥。」
手でリベラを制止する。そしてゆっくりと優雅に動く。
「私はただ、大尉であると言っただけだ。その名は止してくれ。大尉とだけでいい。ここからが本題だがどこまで武力闘争を考えているのだね?答え方によっては力になれるかもしれん。」
実際は知らんが適当にいう。
「あぁ‥‥。ザクやそこらだ。ジムIIもあるにはあるが、頼みの綱のネモとジェガンはキンバレーにやられた‥。」
まて、そんなのでキンバレー部隊と交戦してたのかコイツラ!?逆にコイツら強いんじゃないのか?ザクとかなんだよ。
「それも袖付きとかのスクラップを直したものさ。我々にはマフティーの様なスポンサーはいない。」
相変わらずおかしいな。なんでだよ。
「ならば簡単だよ。SFSを増やして航空戦力を増し、SFSからエネルギーを取り、スクラップのメガ粒子砲を、旧式を戦力化すれば良い。メガ粒子砲にスコープをつければMAと同じだ。射角はモビルスーツだから増えるはずだ。」
それを伝え、あっ!と思った。
「実弾なら固定をしていれば旧式でも火線ぐらいにはなる。ならば、旧式だとしてもMSが隠れていると思う。袖付きを見たら、旧式でも数は勝てないと失点を恐れるキンバレーは驚くはずだ。61式戦車でもジェガンを倒すことは出来るのはこの前の戦いで分かろうものだ。」
ここからが重要だ。
「キンバレーが失点を恐れるが加点しないと不味いから襲うというのなら加点させてやればいい。ケネス大佐以外はマフティー・ナビーユ・エリンが解放する。捕らえて何もせずに返せば何時だって捕まえることが出来ようものだという、証明ぐらいにはなる。」
だから、解放すると言え。ブライト・ノアが来たら死ぬぞ、本当にまずいから。
「それだとしてもなぜキンバレーに加点しなければならない?奴はジェガンで人を撃てる類の人間だぞ!」
噛みつくなよ、本当にお前さぁ。じゃあ、お前ブライトと戦えんの?ロンド・ベルだぞあいつ。
「とある情報によればラー・カイラムで、あのブライトが地球に向かうという話もある。ロンド・ベルのブライトとワルツを踊る気はあるか?だから、君も死んだほうがマシな口かね?と聞いただろう?」
取り繕いも出来た。まじ、ふざけるなよ数隻のラー・カイラムとクラップ級をブライトが持って来る可能性が有るんだぞ?あんなのが来たら高高度からのメガ粒子砲一斉射撃で死ぬわ。核だって危ないと思ったら独断で撃つ覚悟が決まってる人間なのに。ブライトと天パのそう言う強固な部分とシャア・アズナブルが合わさってるからハサウェイが面倒なんだぞ。
「だからといってキンバレーにみすみす手柄を渡してやるのは正しいのかね?正しくないだろう?」
正しいとか正しくないんじゃないんだよ!ふざけんなよコイツ。人の神経を何回も逆なでして苛立たせて、お前、宇宙まで連れて行って鉄仮面ごっこさせるぞ。全身タイツで宇宙遊泳して‥‥。
「言いたいことはわかるが理解しろ。キンバレーはこれで准将や少将になるはずだ。奴が出世すれば、よりマフティーのマフティー性が高まる。」
これで頭を下げろよお前。
「しかし、俺も男で面子ぐらいはあって、今までやってきた事に自惚れはあるつもりだ。道理がわかっても頷く訳にも行かない。オエンベリ軍3万程度の指揮官なんだ。だから‥。」
なんだよお前、出ていけって言うのか?
「マフティー・ナビーユ・エリン!オエンベリのマフティーとして決闘を挑む!」
ふざけんなよ!お前!マジで、こっちはスタークジェガンと殴り合いしたばっかりなんだぞ!
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