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アレルギーとハンバーグ

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第二章

「けれどね」
「気を付けてね」
「そうしていけばいいのね」
「真子も気を付けてね」
 母は姉の彼女にも言った。
「真帆が蕎麦アレルギーっていうことはね」
「わかったわ、アレルギーって命にも関わるのよね」
「そうよ」
 真剣な顔での言葉だった。
「だからね」
「気を付けるわ」
「うちは年越しはおうどんにするから」
 蕎麦ではなくというのだ。
「いいわね」
「わかったわ」
 真子は意地悪な性格ではないので素直に頷いた、そうしてだった。
 家では年越しうどんになり真帆は蕎麦を食べない様にした、それで大学生になって姉妹で旅行に出てもだった。
 蕎麦は食べなかった、それで自分と同じ大学生になっている姉に話した。
「お蕎麦食べなくてもね」
「やっていけるわね」
「ええ、ただね」
「そう、迂闊に食べるとね」
「よくないから」
「こうした時もね」 
 旅行、家の外でもというのだ。
「気を付けないとね」
「アレルギーにはね、私も軽くね」
「お姉ちゃんは鯖よね」
「鯖食べるとお肌少し荒れるから」
 妹の様にというのだ。
「姉妹お互いにね」
「気を付けないとね」
「どうしてもね」 
 こうした話をしながらだった。
 旅行先で楽しく色々なものを食べた、だが二人共制約はあっても困らなかった。他にも美味しいものが多くあったので。それは二人の人生自体でもそうであった。それで幸せな人生を送ったのだった。


アレルギーとハンバーグ   完


                   2024・4・20 
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