金木犀の許嫁
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第十二話 驕る平家は久しからずその十
「当時から糞親父とか言われてたし」
「教育熱心じゃなくてですね」
「ちゃぶ台ひっくり返してね」
この場面は原作にはなくアニメにだけあったことはよく知られていることだがこの人物そして今で言う毒親の代名詞となっている行為であった。
「自分の子供虐待して試練とか言って他のチーム利用して」
「確か中日のコーチになってまでして」
「そうしてきたからね」
「まさに毒親ですね」
「父子の愛どころかね」
作品のテーマはこうしたものであったらしい。
「本当にああした親もいるし他にもね」
「酷い親いますか」
「色々なタイプの。それでそんな先生がいる部活に行けとかね」
「その先生の行い聞いてもですね」
「そう言う親もいるから」
「そんな時は聞いたら駄目ですね」
「怪我するしトラウマも持つよ」
そうなるというのだ。
「今言った通りにね」
「そこまでの暴力振るうなら」
「先生が聖職者って嘘だよ」
部長は断言した。
「それどころかいい鉄は釘にならなくて」
「いい人は学校の先生にならないですね」
「ヤクザ屋さん以下の人がゴロゴロいるから」
「今お話している先生みたいな」
「そんな先生もいるし剣道とかどんな素晴らしいことしていてもね」
そうであってもというのだ。
「いい人とは限らないから」
「どんな段でもですね」
「どんな世界、どんな場所でもいい人がいて」
そうしてというのだ。
「悪い人もね」
「いますね」
「それが世の中だから」
それ故にというのだ。
「本当にね」
「そんな先生がいるところからは逃げないと駄目ですね」
「親が何言ってもね。結局自分の身を護るのは自分だから」
「そして逃げることもですね」
「恥じゃなくて悪いことでもなくて」
「勇気もいりますね」
「そんなことだから」
だからだというのだ。
「いいんだよ、逃げることも勇気が必要な決断で」
「逃げていいんですね」
「そして逃げてね」
そうしてというのだ。
「他の場所でやればいいよ、今話した先生のところになんて」
「いていいことはない」
「そうなるからね」
「逃げてそのうえで」
「またやっていけばいいんだよ」
「そのこともですね」
「そうだよ、そうしたことも覚えておいてね」
佐京に強い声で言った。
「忍術には心も必要だってことをね」
「悪用しない」
「暴力も含めてね」
「わかりました」
「むしろ忍術を通じて心身を鍛える」
「そうあるべきですね」
「絶対にね」
こう言うのだった、佐京は部長のその言葉に頷きつつだった。
この日も忍術の稽古に励んだ、そしてだった。
家に帰ってからも素振りをしてから夕食を摂った、そこで夕食を作って一緒に食べている夜空に言われた、真昼と白華も一緒である。
「いや、忍術部で身体動かして後で予習復習よね」
「うん」
佐京は夕食のチキンバーグを食べつつ答えた。
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